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重工業・造船・航空機スレッド

962荷主研究者:2017/12/30(土) 21:34:08

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/152211?rct=n_hokkaido
2017年12/19 08:58 北海道新聞
<現場から>室蘭 航空機産業参入の製造業 世界的成長分野に活路

「航空機産業への参入は簡単ではないが、しっかり準備したい」と話す永沢機械の永沢優社長(右)

 【室蘭】室蘭市と地元製造業が地域ぐるみで、航空機産業への参入に動いている。世界的な成長分野であり、航空機部材の納入で実績を重ねれば、金属加工業などの基盤固めにつながる。地元では石油元売り大手のJXTGエネルギー(東京)が製造停止を決めるなど地域経済に先行き不透明感が出ており、市は北海道経済産業局や道とも連携し、参入を後押しする。

 「20社ほど商談に来てくれた。予想以上です」。11月に福島県郡山市で開かれた航空宇宙産業の展示商談会「航空宇宙フェスタふくしま」(福島県主催)に初出展した機械部品加工会社、永沢機械(室蘭)の永沢優社長が手応えを語る。

■曲がり角の経済
 同社は硬くて削りにくいニッケル基超合金などを精密に加工する技術を持つ。年間売上高4億5千万円のうち半分は、厳しい精度が求められる日本製鋼所(日鋼)室蘭製作所向けの原発関連部材などが占める。商談会には経産局の支援で、精密金型部品製造のキメラ(室蘭)とともに出展。航空機の前輪など足回り部材の受注を目指しており、「3年以内に実現できたら」と永沢社長は話す。

 日鋼など大手3社が支えてきた室蘭経済は曲がり角にある。自動車向け鋼材を主力とする新日鉄住金室蘭製鉄所は堅調だが、日鋼は原発部材の受注低迷で苦戦。JXTGも需要減で、2019年3月末での石油製品の製造停止を決めた。

 日鋼は航空機部材への参入を決め、今月7日、十数億円かけて航空機複合材の製造ラインを室蘭製作所に完成させた。この分野にたけた道外メーカーと連携し、軽くて強い炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を使った翼周辺の部材の製造を18年度中にも始める。

■10社前後前向き
 日本航空機開発協会(東京)の予測では、世界の航空旅客需要は16年からの20年間で2・4倍に増える。稼働するジェット旅客機は2万1597機から3万8866機と1・8倍に増え、新規納入は3万3296機に及ぶ見通しだ。こうした流れから、室蘭では日鋼だけでなく、中小企業10社前後が航空機産業への参入を検討中だ。

■認証の負担重く
 ただ、米ボーイングと欧州エアバスの2強がほぼ独占する航空機産業において、部材とはいえ新規参入は容易ではない。部材製造大手との関係構築や、航空・宇宙・防衛関係の品質マネジメントシステム「JIS Q9100」などの認証も不可欠。この取得に300万円、維持に年約50万円がかかり、社員43人の永沢機械をはじめ中小にとっては設備投資とともに負担が重い。

 このため、室蘭市は国の補助金も活用しようと、地域未来投資促進法に基づく地域基本計画を策定し、9月に国の同意を得た。青山剛市長は「航空機産業は室蘭のものづくりの潜在力が生かされる分野。室蘭工大には航空宇宙産業の専門部署もあり、親和性がある」と力を込める。

 ロケットエンジン開発が専門の室蘭工大の東野和幸特任教授(前航空宇宙機システム研究センター長)は室蘭の企業の高い技術力を認めた上で、「製造だけでなく補修点検に食い込むことや、単独でなく複数企業で連携することなどが重要」と話している。(室蘭報道部 津野慶)

<ことば>室蘭の製造業 経済産業省の2014年工業統計によると、室蘭市の製造品出荷額は1兆2982億円と苫小牧市に続く道内2位。このうち鉄鋼業は4567億円。19年3月末で室蘭での石油製品製造を停止するJXTG関連の出荷額は、室蘭市の推計で5千億〜6千億円。


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