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重工業・造船・航空機スレッド
909
:
とはずがたり
:2017/08/21(月) 22:21:39
>>908-909
フランスでは現在、ボルドー以南に新たな高速線建設の計画がある。そのプロジェクト反対派が、ボルドーの行政裁判所に提訴、裁判所は訴えに基づき、「公益宣言」を6月29日に棄却していた。簡単に言うと、公益宣言が認可されないかぎり、高速線は建設できない。ボルヌ運輸相は、「国はこの判決に対し、控訴する」と発言したのだ。
大統領は演説の中で、「プライオリティ」という言葉を4度、発した。「わが国はプライオリティを見極め、優先度の高い事業から積み上げていかねばならない」「われわれはここで一度立ち止まり、プライオリティを再構築しなければならない」……。
マクロン大統領の示す具体的なプライオリティとは、以下のようなものだ。
「私が皆さんに約束したいのは、新たな大事業に取り組まず、現有インフラを改修すべく資金を投入することだ。フランスは現在の鉄道ネットワークの改修に努力と投資を集中しなければならない。そして、ここ数年で悪化した地域間格差を減少せねばならない。私が、今後数年間で取り組みたい戦いとは、日々の交通、そして、プライオリティの高い交通を統合することだ」
確かに、フランスでは在来線を中心に、現有インフラの老朽化の指摘をよく耳にする。セレモニーに集まったボランティアの地域住民の1人は、次のように話した。「今回の開業は経済発展や地域の団結に、十分な貢献があるだろう。でも、問題はTGVより普通列車。在来線の線路の老朽化が、列車遅延の重大な要因のひとつだ」。
TGVにとってもうひとつの高い障壁が、資金だ。新高速線の1本、トゥール―ボルドー間(全長302km)の建設費は78億ユーロ(約1兆150億円)。加えて、駅や信号システムの改修に12億ユーロ(約1560億円)と莫大な金額を要した。さらに、SNCFグループ傘下でインフラ監督を主とするSNCFレゾー社は、追加3億5000万ユーロ(約455億円)の支出を覚悟している。というのも、沿線33の地方自治体が、TGVと在来線の接続が不十分という理由から、出資を一時拒否する事態となっているためだ。
むろん、マクロン大統領も国民も高速線2本の同日開業を大歓迎している。マクロン大統領は演説中に「フィエルテ(誇り)」と9度発した。「SNCFは21世紀における交通のチャンピオンにならねばならない」と、同社幹部を鼓舞、促進する場面もあった。ボルヌ運輸相も、大統領と対立関係にあるわけではない。マクロン大統領自らが抜擢した新閣僚で、前任者からの引き継ぎの渦中にある。
とはいえ、金や権力、また選挙での集票のために新幹線を誘致しようとする日本の政治家とマクロン大統領との間には、絶対的に埋められない意識の隔たりが存在した。
大統領スピーチに対するフランスの回答は?
マクロン大統領のスピーチは、20時06分に終了した。再び、拍手が1分以上も鳴りやまない。そのまま地元の合唱団が登壇、会場全体がコーラスに包まれた。その後は、地元のワインや食材が振る舞われるパーティ会場に早変わりした。
SNCFのペピ総裁もパーティの輪の中にいた。音楽に合わせ、リズムをとる。だが、大統領のスピーチを受けたせいか、「手放しで喜ぶだけではいけない。新たな課題を示された」――。表情が、そう語っていた。ペピ総裁は昼のボルドーでのセレモニーにも出席していたが、音楽に対するリズムに、よりキレがあった。
ペピ総裁は今年3月末、ボルドー以南における新高速線建設計画に関し、次のように発言している。「現時点で、建設は始まっていない。2018年中に、国と政治家が、(建設か否か)決定することになるだろう」。
7月1日のマクロン大統領スピーチは、決して、フランスとしての最終決定ではない。だが、今後、フランスの鉄道が進むべき方向性に、確かに、巨大な一石を投じた。大統領が発した「国が必要とし、国民が期待する抜本的な交通」へのフランスの回答は、近く示される。
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