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重工業・造船・航空機スレッド

906とはずがたり:2017/08/11(金) 16:31:46
「ジャンボジェット」はなぜ消える? 世界を狭くしたB747旅客機、生産終了への経緯
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170806-00010000-norimono-bus_all
8/6(日) 7:10配信 乗りものニュース

日本国政府専用機の747、まもなく777へ

 …政府専用機ですが、2019年度に747から同じボーイングの777へ機種変更がされる事が決定しています。…

 ANA(全日空)からも旅客型の747はすべて引退しており、日本のエアラインや航空自衛隊が保有する現役の旅客型747は2017年7月現在、この日本国政府専用機のみです。そして世界的にも数を減らしており、その生産はすでに風前の灯といいます。

「ジャンボジェット」の愛称で広く親しまれたあの747が、なぜそのような現状に陥っているのでしょうか。

747の半世紀 海外旅行を身近にした「ジャンボジェット」
 そもそも747とは、どのような飛行機だったのでしょうか。

 先述のように、「ジャンボジェット」の愛称で親しまれた747は1969(昭和44)年に初飛行し、1970(昭和45)年にはパンアメリカン航空のニューヨーク〜ロンドン線に就航しました。それまでの国際路線は150〜200人程度の乗客数であるナローボディー機のボーイング707やダグラスDC-8が主役でしたが、この747の登場によって旅客機の大量輸送時代が始まりました。一度に多くの乗客を運べるので航空機の運賃も値下がりし、海外旅行をより身近な存在にした機体ともいえます。

 航空機はその後、さらなる高速化と大型化を目指して進化しました。高速化を目指した航空機「コンコルド」は最大速度マッハ2.0で飛行が可能でしたが、輸送コストや騒音、航続距離の問題、墜落事故などが原因で2003(平成15)年には引退しました。

 一方、大型機の市場を独占していた747のライバルとして、エアバスのA380が2005(平成17)年に登場しました。全2階建の機体で、最大800人以上の乗客を輸送する事が可能な世界最大の旅客機です。ボーイングは、まだ開発中だったA380に対抗する機体として747の新型プロジェクト「747X」の開発を進めていましたが、需要が見込めないと開発計画は2001(平成13)年に中止され、中型機である787の開発に注力することになりました。

開発計画復活、新型をリリースするも…
 一度は747の新型開発を諦めたボーイングですが、2005(平成17)年に新たな「747-8」の開発を決定します。大型機の需要が、航空機市場でまだ見込まれることと、新たに開発した787の技術を活かせばコストを掛けずに新型機が開発できるという判断でした。747-8は貨物型の8F(フレイター)と旅客型の8I(インターコンチネンタル)が開発され、2010(平成22)年には初飛行を行いました。

 8Fは日本貨物航空やキャセイパシフィックなどが、同じく貨物型である747-400Fの機材更新用として導入し、ある程度のセールスを記録しましたが、旅客型の8Iは777や787などの双発機が航空機需要を占める現在のマーケットには受入れられず、現在はルフトハンザ(ドイツ)、大韓航空、エアチャイナが運用するのみとなっています。

 そのような状況から、8Iは2016年より減産体制に入りました。軍用としては、アメリカ大統領の専用機であるエアフォースワン(747-200Bの改造型VC-25)の更新用に3機の導入が決定しており、また貨物型の需要は見込まれるものの、旅客型は2017年7月現在、受注残が2機にまでなってしまいました。このまま新たな注文が入らない限り、旅客型の747は生産が終了する可能性が大きいと言われています。

なぜ旅客型の4発機は淘汰されつつあるのか
 エンジン2基の双発機が需要を占めるようになったのには、もちろん理由があります。

 かつて双発機は、洋上や極地のように空港がなく緊急着陸が出来ないエリアの飛行を禁じられており、言わば短距離専用の航空機でした。ところが時代の進化にともないエンジンの信頼性が上がると、「ETOPS(Extended-range Twin-engine Operational Performance Standards)」という審査基準が設けられ、双発機でも長距離の運用が可能になりました。

 これにより燃費や整備面で優れる双発機が、3発や4発の大型機と同じ路線に導入される事になり、結果、747やダグラスDC-10、ロッキードL-1011「トライスター」などの機種が姿を消すこととなりました。

 747-8は、貨物型や要人輸送機としての受注は続くようですが、双発機が中心の現在のマーケットでは、旅客型の生産継続は難しい状況となっているようです。

 半世紀にわたり活躍した夢の大型旅客機747、その生産が静かに終わりを告げようとしています。

石津祐介(ライター/写真家)


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