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重工業・造船・航空機スレッド
809
:
とはずがたり
:2016/12/08(木) 19:58:34
ちなみに、アメリカ陣営はSSTによるメリットを再評価した結果、開発計画を凍結。初めて商業飛行を成功させたのはコンコルドでした。超音速飛行時には機体に大きな負荷がかかります。空気抵抗による発熱で、主翼の前端はセ氏105度にまで加熱されます。
機首の先端に至っては、127度にまで達します。このため、超音速飛行中のコンコルドは熱で機体長が20cmも長くなり、客室の窓は触り続けることが難しいぐらいに熱くなっていたそうです。
水平尾翼を持たないコンコルドは、機体姿勢の制御のために燃料を複数の燃料タンクの間で移動させることで、機体のバランスを変化させるという手法を取り入れていました。
超音速に達すると、翼や機体にかかる空力の特性が変化します。この変化に対応するため、燃料を機体後方にポンプを使って移動させることで、空気抵抗を生む「トリム」を行わずに最適な機体姿勢を可能としていました。
コンコルドで特徴的だったのが、機体の仰角(傾き角度)を大きく取った状態で行う着陸動作でした。あまりに仰角を大きく取るために、通常のノーズではパイロットが何も見えなくなります。そこでコンコルドは、先端が折れ曲がる「Droop Snoot (日本では"ドループ・ノーズ"とも)」が採用されていました。
これらの機構、そして強力なジェットエンジンを4基搭載することで、コンコルドは巡航時速2146kmという高速性を実現。これはなんと、地球が自転するスピードを上回ります。理論上は、西向きに飛び続けるといつまでたっても同じ時刻であり続けるという不思議な状況が生まれます。
客室前方には、飛行中のマッハ数と高度を表示するディスプレイも装備。
マッハを超えて商業飛行する旅客機はコンコルドしか存在しませんでした。全機が退役したいま、軍用機以外で民間人が音速を超える手段は存在していません。
非常に細長い胴体となっているため、座席は一般的なエコノミークラスと同じぐらい。それでも、コンコルドは全ての座席が「ファーストクラス扱い」かそれ以上のランクに位置づけられていました。
そのため、機内サービスや乗務員のおもてなしも、それ相応のクオリティが求められることに。他の旅客機にはない、コンコルド専用のサービスが提供されていたとのこと。
また、コンコルドを利用していた、あるいは利用できたのは、富裕層がほとんど。有名ミュージシャンのスティングもそんな1人としてムービーに登場しています。
機内で提供される食事も、ファーストクラスを超える豪華なものだったそうです。
そんなコンコルドに大きな転機をもたらしたのが、2000年にパリのシャルル・ド・ゴール空港で発生したエールフランスが運航するコンコルドの墜落事故でした。この事故では乗客・乗員、そして地上で巻き込まれた合計113人が亡くなるという大惨事となりました。
事故の原因は、コンコルドの前に離陸した旅客機が落とした部品をコンコルドの前輪が跳ね上げ、翼の燃料タンクに穴を開けたことでした。離陸中に翼から出火したコンコルドはそのまま離陸に失敗し、地面に墜落・炎上しました。この事故を重く見たエールフランスはコンコルドの運航を即日停止、そして同じくコンコルドを運航していたブリティッシュ・エアウェイズも約1か月後に運航を停止しました。
その後、燃料タンクの補強などを行ったコンコルドは運航が再開されましたが、2001年に発生したアメリカ・ニューヨークの同時多発テロの影響により、航空業界の収益性が大きく悪化。そんな状況の中、運航に多くのコストがかかり、収益性の面で劣るコンコルドは、存在が危ぶまれることになりました。
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