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重工業・造船・航空機スレッド
279
:
荷主研究者
:2011/06/11(土) 20:04:09
http://www.kahoku.co.jp/news/2011/05/20110529t12015.htm
2011年05月29日日曜日 河北新報
造船7社集積気仙沼・浪板地区 建造・修理再開へ動く
大型クレーン船でつり上げられ、造船所から撤去される気仙沼船籍のマグロ漁船=28日午前10時40分ごろ、気仙沼市浪板
造船所7社が集積する気仙沼市浪板地区で28日、震災の津波で打ち上げられた気仙沼船籍のマグロ船がクレーン船で海に戻された。これで造船所付近にあった5隻の撤去作業が終了した。造船や船の修理ができない状態が続いていた造船所の経営者たちも、事業所の復旧を進めたり、一時移転による再出発を期したりと、事業再開に向けて動き始めた。
撤去作業を見つめていた木戸浦造船の木戸浦雄三社長(68)は「これからが復旧の本番」と言う。造船所は津波で事務所や機材がほぼ全壊。無事だったクレーンに発電機を導入し、敷地内のがれきを除去した。
復旧には半年はかかるとみる。「再建しなければ漁業者だけでなく、無線、電装関連など多くの業者が仕事を失う」と再起への決意は固い。
アルミ船建造のケーヤードは北海道根室市に造船所を一時移転し、6月に建造を始める計画を進める。津波で気仙沼市内の自宅も失った藤木雅之社長(54)は、取引先の従業員を含む12人と新天地で業務に当たる。
主に手掛けてきたのは北海道の漁船。再開のめどが付いたのは長年、付き合いがあった根室市の同業者らの支援のおかげだった。同業者からは休業中の造船所や設備を、行政からは住まいを借りることができたという。
「漁に出たい人に船を渡すことと、根室の人を育てることが恩返し」と藤木社長。胸には「ふるさとの造船所を再開させたい」と気仙沼での再興を期している。
国土交通省によると、大規模造船所として届け出があった青森、岩手、宮城、福島4県の37カ所のうち、津波で被災したのは33カ所。国内有数の造船基地、気仙沼も大きな被害を受けた。
再開に向けて動きだしたのは12カ所とされるが、多くの造船所にとって修理や設備導入の費用負担は重い。16日に業務を一部再開した沢田造船所の沢田勉社長(54)は「船主から『気仙沼で船を直したい』とエールを送られても、設備の復旧には大変な費用と手間、時間がかかり、課題が多すぎる」と国などの支援の必要性を訴えている。
(高橋鉄男)
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