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重工業・造船・航空機スレッド

154千葉9区:2009/08/02(日) 10:28:09
 ◆相次ぐキャンセル

 受注数ではボーイングより優位に立ったエアバスだが、同社および親会社のEADSが置かれた財務状況は厳しい。特に大型機「A380」についてブリティッシュ・エアウェイズやカンタス航空から発注のキャンセルや保留が相次ぎ、大きな痛手となっている。

 EADSは軍用機でも評判を落としている。同社は軍用輸送機「A400M」のすべてのスケジュールを3カ月延期することを決定。いくつかの顧客は発注のキャンセルを検討中だ。なかでも、財政難により国防費の大幅な削減を目指している英国は、発注を取りやめる可能性がもっとも高い。

 ボーイングとエアバスのせめぎ合いは、国家レベルの貿易問題にも発展している。エアバスに対するEUの公的補助金は不当だとして、04年に米国がEU(欧州連合)をWTO(世界貿易機関)に提訴。EUも対抗して米国を提訴した。米国側の訴えについては8月末までに、EUの訴えについてはそれから数カ月の間に裁定が下る見込みだ。

 WTOは、EUの政府直接支援の仕組みに不利な判決を下す可能性が高い。しかし米国側も、州レベルの支援の一部がWTOの補助金規定に抵触するかもしれない。

 一方、EUと米国の政府以外との協力、例えばエアバスと中国政府、ボーイングと日本政府の協力はWTOの規定に触れないため、今後はさらに外国政府との協力が進む可能性がある。

                   ◇

 ■結論

 航空市場の冷え込みにより、ボーイングとエアバスは苦境に立たされている。ボーイングは広胴型機の分野でやや優位を保っているが、「787」の完成がさらに遅れた場合の代償は大きいだろう。両社ともに、これまで政府から受け取っていた新型機開発の補助金の正当性について、WTOの判決を受けることになる。特にエアバスは、従来の補助金システムの抜本的な変更を迫られる可能性もある。


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