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マスコミ

1734名無しさん:2020/12/07(月) 22:15:33
>>1733

権力者側が意図的にメディアに流す「世論誘導」
 しかし、世論誘導をねらった発言を権力者が意図的におこなうことは十分にあり得る。例えば2018年の財務職セクハラ問題に際して、麻生太郎財務大臣が「はめられて訴えられたとの意見も世の中にはある」「はめられた可能性」など言い募ったのはその典型的な例だ。あの時、朝日新聞も毎日新聞も、その発言をそのまま報じることはせず、野党などの批判の声と共に問題発言として報じていた。

●福田財務次官の処分は先送り 野党「セクハラ容認政権」:朝日新聞2019年4月24日
●クローズアップ2018:セクハラ疑惑 次官辞任 政府・与党、甘い認識 相次ぐ被害者批判、野党反発 ? 毎日新聞 2019年4月25日

 しかし、この「唐揚げ」発言の取り上げ方は、そうではない。

 世論誘導をねらった発言だと記者が警戒感を持てば、報じないという選択肢は十分にありうる。報じることによって読者に、「実はそうなのか」と思わせる影響力を持ってしまうからだ。なのに敢えてそれを報じるということは、「実際はこうだったのだ」という感触を記者がつかんだうえで報じていると読者に思わせる。

 とすると、記者はうっかり世論誘導に手を貸したのだろうか。

「発言者の実際の意図は記者もわからないのだから、あとから『世論誘導に手を貸した』などと言われてはたまらない」という気持ちが記者の側にはあるだろう。けれども、「これは意図的な世論誘導かもしれないし、そうではないかもしれませんが、とりあえず聞き取った内容を記事に出しておきますね」という報じ方は、やはり権力監視という観点からは問題に思える。

 となれば、「取り上げるなら実名で」というわけにはいかないのだろうか。

「もうあそこは使わない」
 「桜を見る会」の前夜祭をめぐる報道から、もう一例を引いておきたい。

●「ANAホテル、もう使わない」自民から恨み節 「桜」前夜祭で首相と食い違う説明 ? 毎日新聞 2020年2月18日

 これは辻元清美議員がANAインターコンチネンタルホテル東京に文書で問い合わせ、「明細書を主催者に発行しないケースはない」との回答を得て2月17日の衆議院予算委員会で安倍首相に問いただしたことを受けた自民党内の反応を伝えた記事だ。

”自民党のベテラン議員は「もうあそこは使わないという人が多い。軽率で、ホテルの信用に関わる。問われたことによく考えずに答えるなどああいう対応をされてはかなわない」と主張。野党や報道機関の質問に応じ、首相答弁と食い違う説明をしたことへの恨み節を漏らした。”

とこの記事にはある。「恨み節」との表現もあるが、「もうあそこは使わない」「ホテルの信用に関わる」というのは、ホテル側にとってはかなりな圧力と感じる発言だろう。その発言を報じながら、しかしその発言主体は「自民党のベテラン議員」とぼかされている。

 記事ではこれに続いて、

”これに対し、国民民主党の榛葉賀津也参院幹事長は18日の記者会見で「信じられない発言だ。自分たちが黒だと認めているようなものじゃないか」と指摘。「ホテルにも失礼な話で、私は積極的に使いたい」と強調した。”

と記されているので、この「自民党のベテラン議員」の発言は圧力発言という扱いで報じているということはわかる。しかし、榛葉賀氏が実名であるのに対し、「自民党のベテラン議員」は匿名であるというのはアンバランスだ。

 そして今、私たちは、ホテル側の文書回答が正しかったことを知っている。明細書は実際に発行されていた。

 つまり、この「自民党のベテラン議員」は、当該ホテルに、さらには政府与党という権力者と関係する様々な主体に、不当な圧力をかけた。にもかかわらず、匿名であるが故に、その責を負わずに済んでいる。

 そういう状況に、報道は加担してよいのか。


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