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マスコミ
1574
:
とはずがたり
:2018/11/04(日) 17:53:00
>>1573
武装勢力による拘束も、戦場ジャーナリストの間では珍しくない。例えば常岡浩介氏は過去にアフガニスタンとクルディスタンなどで現地武装勢力らに2?3回以上拘束されており、後藤健二氏(故人)は15年にシリアでIS(イスラム国)に拘束・殺害されている。漫画家の西原理恵子氏の元夫の鴨志田穣氏やその師匠格の橋田信介氏も、90年代にカンボジアでポル・ポト派に拘束されている。
拘束どころか亡くなる例も多い。04年に橋田信介氏がイラクのバグダッド?サマワ間を移動中に武装勢力に襲撃されて死亡、07年に長井健司氏がミャンマーの反政府デモの取材中に政府軍兵士らしき男から至近距離で撃たれて死亡しているほか、12年には山本美香氏がシリアで銃撃されて命を落としている。彼らはすべてベテランのフリージャーナリストだ。
「プロ」でも拘束や死亡のリスクあり
上記のそうそうたる顔ぶれを見れば、安田氏の拘束回数が特に多いわけでも、危機管理能力が他の同業者と比べて甚だしく欠如しているわけでもないのは明らかだろう。
なお、安田氏は今回の拘束直前の15年3月、対談記事「私たちはなぜ、戦場へ向かうのか」(『婦人公論』No.1420)で、イラク戦争のリポートで知られる綿井健陽氏、ISへの潜入取材歴を持つ横田徹氏と以下のようなやり取りをしている。
…
現地の人が大量に誘拐されたり虐殺されたりしている場所を取材する戦場ジャーナリストは、たとえ一流のプロでもけっこう捕まるし殺されるのだ。実に恐ろしい話だが、彼らの業界では「よくあること」とも言えるのである。一般人(心情的には私自身もそうだ)の感覚としては「なんでそんなヤバイ場所に行くんだ?」という気もしてくる。
だが、平和な社会の常識からそのくらいかけ離れた怖い場所だからこそ、誰かが足を踏み入れて肌感覚の悲惨な現実を伝え、事態の解決を喚起する必要があるとも言える。小なるは中学生のイジメ問題から、大なるは特定民族の虐殺に至るまで、第三者に伝えられなかった悲劇は結果的に「起きていないこと」と同じにされてしまうからである。
ナンセンスなこと
他にもネットでは安田氏に大量の批判が噴出している。いわく「身代金がテロリストの資金源になった」「救援に税金がかかった」といった批判だ。だが、これらもどうやらナンセンスである。
まず、テロリストは日本人がダメならば他国の人をさらって身代金商売をするだけであり、それならカネを払ってでも人命が助かったほうがいいという考えがある。だが、そもそもの話として、今回の安田氏については身代金が払われたか否かも不明だ。
少なくとも日本の税金が身代金に投入された可能性はかなり薄い。欧州諸国では政府が身代金を払ったり、アメとムチとあらゆるコネを通じて海千山千の交渉をおこなう国もあるのだが、日本政府はいずれも極めて消極的なことで有名なのだ。
ちなみに安田氏の04年のイラクでの拘束については、釈放にあたり外務省の関与はほぼゼロで、カネも動いていない。加えて言えば同年、先立って別の武装勢力に拘束されていた人質3人(活動家2人とフォトジャーナリスト1人)についても、身代金は一銭も払われておらず、帰国の航空券の費用も自己負担だったことが判明している。
今回、安田氏に対して明確に使われた「日本の税金」は、主に外務省職員の対応費用だろう。だが、そもそも自国民保護は国家の義務だ。そして「国家」という存在は、私たち国民の財産を収奪(徴税)する代わりに、公務員を通じて等しく公共サービスを提供する役割を持つ機関である。…
最後に安田氏の解放それ自体についての答え合わせをしておけば、今回の解放にはカタール政府の働きかけが大きかったとされている。
17年にサウジアラビアやUAE・エジプトなどから国交を断絶されたカタールは、現在はトルコに接近。最近の中東ではトルコ・カタール枢軸とサウジ枢軸が激しい対立を展開中だ。今年10月2日にイスタンブールのサウジ領事館内で、反体制サウジ人記者のジェマル・カショギ氏がサウジ当局に殺害された事件が政治問題化しているのもこうした背景によるものである。
トルコ・カタール両国は、安田氏を拘束していた武装勢力とコネを持っていたとされる。安田氏の唐突な解放は、国際的支持を求めるトルコ・カタール陣営が日本の歓心を買う目的で働きかけたとも言われており、それは現今の情勢を見る限りおそらく妥当な見立てだろう。
つまり安田氏の一件は、中東諸国のバランスゲームのなかでカタールの国益の観点からなされたもので、日本政府の意向とはあまり関係がなかった可能性がある。カタールは億単位のカネを支払ったという説もあるが、それは彼らが自国の都合でそうしたのであり、国際政治のカードに使われただけの(と見られる)安田氏を非難するのは筋違いかと思われる。
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