以上の分析結果を踏まえて博士は、この金属球が地球付近を通り過ぎる彗星に付着していた、もしくは地球外知的生命体によって故意に送り込まれた「生命の種」である可能性を指摘、オンライン・ジャーナル「Journal of Cosmology」上で発表したのだ。
■人類を魅了する宇宙と生命の謎
もしもウェインライト博士の仮説が正しいとすれば、地球の生命の起源は宇宙(他の天体)にあるという「パンスペルミア説」を裏付ける重要な一歩ということになるが、現在までのところ他の学者たちの確証を得られているわけではない。博士自身も、仮説の立証は事実上不可能であると認めている。大多数の学者は、今回の金属球のような物質は地表から舞い上がったものと考えるようだ。また、「Journal of Cosmology」上で発表される説には突拍子もないものが多く、信憑性に欠けるとの指摘もある。