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宇宙
678
:
とはずがたり
:2015/06/17(水) 20:24:18
>>676-678
?確かに地震予知は難しい。「30年以内の発生確率」といった程度ではダメで、起こる数日内くらいには分からないと、被害を食い止める効果がありません。その精度では現在、予知はできていない。
「できないのなら研究を止めてしまえ」という人もたくさんいますが、私は適切な手を打って研究を進めれば、予知は可能だと思っています。ただ、現在のやり方では無理です。
?全国に最新鋭の地震計をたくさん設置しても、予知はできません。理由は簡単。地震計は地震が起きないと動かないですから。起きてしまった地震のメカニズムを研究するには役立ちますが、地震計にいくら予算をかけても、予知の技術は進歩しないのです。
?ではどうするか。地震や火山の噴火には、必ず前兆があります。人間が病気の兆候を見つけるために、心電図やMRI、CTスキャンなどをとるのと同じで、こうした前兆をさまざまな角度から観察することが、予知には必要なのです。
?たとえば、私が注目しているジャンルの1つが、「破壊の物理学」と呼ばれるものです。物が壊れる際に起こることを調べている研究者たちのノウハウが今、地震予知に応用され始めているのです。また、火山活動に関しては、火口のモニタリングや火山ガスの観測などが不足しています。御嶽山の噴火も、こうしたことをしていれば、予知できていたのです。
有珠山噴火はなぜ予知できたのか?
必要な「火山のホームドクター」
?人手不足も大問題です。たとえば、2000年に起きた、北海道の有珠山噴火は予知に成功し、事前に住民が避難できました。岡田弘先生(現・北海道大学名誉教授)という、有珠山の「ホームドクター」と言うべき方が、常時観測しておられたからです。ほかの火山はどうかというと、桜島や伊豆大島がそこそこ観測できている以外は、人がいないというのが現状です。富士山ですらそうで、毎日見ている研究者はいない。
?日本中が活動期に入っている今、定年退官された先生方を総動員して、全国の火山をモニタリングすべきだと、私は思います。
――地震・火山大国なのに、ずいぶんと遅れているのですね。
?そうなのです。たとえば、NATO(北大西洋条約機構)では、「戦争より自然災害の死者の方が多い」ことに注目していて、災害対策に力を入れています。また、ペルーやエクアドル、フィリピンなどの地震・火山国では、国際協力機構(JICA)の支援で最新鋭の火山のモニタリングシステムが導入されています。
?たとえば、フィリピンのマニラ近郊にあるタール火山の観測所は、日本の火山観測よりもはるかに進んだモニタリングができている。一方、支援している側の日本では「予知はできない」との理由で予算が縮小され、観測機器が老朽化していたり、人手不足に悩んでいる。皮肉なことです。
?日本でも、予知に適した研究を積み重ね、研究者育成に力を入れれば、5年後には「予知ができないなんて嘘だ」と思ってもらえるだけの実績は出せると思っています。天気予報のように7〜8割の的中率にはならないかもしれないですが、5割、いや3割でも有効活用できるはずです。
?たとえば、すでに地震予知情報を活用している病院があります。大手術の際に、地震が来て停電になっても大丈夫なように、機材やスタッフをいつも以上にそろえておくのです。
?むろん、3割で満足ということではない。精度を増して行くのはわれわれ科学者の仕事ですが、科学は徐々に発展します。カネも人も限度を超えて削ってしまうことは、発展の芽を摘むようなものです。このことを、政府にはよく考えていただきたい。
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