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宇宙

667とはずがたり:2015/06/02(火) 08:25:54
>>666-667
 島には警察官も消防士も医師もいない。住民を守るのは貴船さんも所属する消防団だけだ。

 火口から約1・5キロ地点では、噴火予測に使う地震観測機の設置工事中だった。死亡したと思っていた作業員から電話が鳴った。「助けてくれ」。山に向かうと、灰まみれの5人がいた。前後の区別もつかず目だけが真っ赤。視界がなくなり、横一列で手をつなぎ一歩ずつ逃げてきたという。「おれ、生きていますよね」。作業員はうつろな表情で何度も繰り返した。

 工事現場の数百メートル先には、数十センチ大の噴石がいくつも転がっていた。

   ◆    ◆

 11月15日。島には福岡管区気象台の職員2人の姿があった。火山ガスの放出量などを計測するため、チャーターした漁船で山の風下側を何度も往復する。「こうして地道にやるしかないんです」と職員は話した。

 気象台が火口付近に設置していた観測機は、噴火でほぼ全滅。安全上の理由から代替機を設置できず、観測は月に1度の麓からの調査に頼る。気象台も噴火の前兆現象を把握するのは困難と認める。

 噴火から4カ月がたつ今も、島は非常事態にある。コンクリート製造工場が立ち入り禁止区域に入り、島の経済を担う公共工事も観光客も止まったまま。小中学校では教員の車を校舎脇に止め、すぐに子どもを避難させられる態勢を取る。11月14日に実施した噴火後初の避難訓練では、避難場所を従来より新岳から遠くに変更した。

 「火山観測の態勢を見直す」「災害に強いまちづくり」。衆院選の各政党の公約には力強い言葉が並ぶ。安倍晋三首相は公示前、長野県北部地震の被災地を訪れた。だが、新岳噴火後、島を視察した国会議員はゼロ。有権者が100人ほどの島には選挙中に候補者が来る予定もない。「見捨てられとるんよ」と港のそばに住む松本章さん(70)。

 火山噴火予知連絡会は11月末、火山の観測強化を求める提言を出した。国も対策に乗り出したが、動きはあくまで御嶽山(おんたけさん)の災害を受けたものだ。「犠牲者が出んと国は動かん。口永良部で噴いたことを政治家は知っとるんやろうか」。島民の視線は冷めている。

西日本新聞社


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