[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
メール
|
1-
101-
201-
301-
401-
501-
601-
701-
801-
901-
1001-
1101-
1201-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
宇宙
1121
:
とはずがたり
:2018/09/03(月) 19:46:21
>>1120
「過去10年間、データは存在していたんです」とリー博士は話す。しかし、暗闇に包まれた永久影から太陽光の反射データが得られるとは、誰も予想しなかった。「見ようとしなければ、何も見えないのは当たり前です。でも、好奇心に任せてとりあえず見てみることで、最悪何も見えないし、何かあるかもしれない。だからサイエンスは面白いんです」
水資源の謎は続く
今回の発表によると、水氷は極域に複数ある永久影のクレーターのうち約3.5パーセントで存在が確認された。この少量でまばらな分布は、水の供給スピードが一定ではないこと、そして数十億年前に起こったとされる極移動が原因と考えられる。
極移動とは、北極と南極の位置が変動し、自転軸が移動する現象だ。大規模な火山活動や天体衝突などによって引き起こされるという。極移動に伴って氷が集まる永久影の場所も変わったことで、水の分布がまばらになったと研究チームは推測する。
また、水が存在する場所は極域のみとは限らない。リー博士とミリケン博士が昨年発表した別の論文では、水が極域以外にも広範囲で存在する可能性が指摘されている。ふたりは、アポロ計画中に地球に持ち帰られた月のサンプルとM3のデータを分析し、月面に広範囲に広がる火山性のガラス粒子内に水の存在を示す痕跡を検出した。
「個々の粒子に含まれる水の量は微小ですが、月面にはガラス粒子からなる堆積物が何トンも広がっています」とミリケン博士は説明する。もしこれらの地域で水が見つかれば、暗く地形が荒い極域に行かずとも水を採取できるかもしれない。しかし一度に見つかる水量は少ないだろう。
全体でどれくらいの量が眠っているのか、そして水がどこから来たのか、いまだに解明されていない。水分を含む隕石の衝突が原因かもしれないし、月の形成時に何らかのかたちで水分が混じり、それが火山活動によって地表に出てきた可能性もある。水を調べることは、月の歴史を解明することにもつながるのだ。
今後も極域を対象とした新たな観測ミッションを実行するか、センサーを積んだ探査車を月面に送り込む必要があるだろう。
月面のどこから調査すべきか?
そもそも月面の水氷はどうすれば採掘できるのだろうか。
「採掘方法は大きく分けて2通りあります」と、セントラルフロリダ大学の惑星科学者フィリップ・メッツガー博士は説明する。ひとつは、地中にある氷をそのまま溶かした気体を採取し、コンテナ内で液状化させる方法。この場合、大型の機械は必要ないものの、月面の環境下でどう土を熱するか、そして気化した氷が砂粒の間を通り抜けることができるかが疑問だ。
もうひとつの方法は、土壌ごと採取し、コンテナの中で蒸留させる方法だ。こちらは蒸留プロセスをある程度コントロールしやすいものの、大型な採掘機械が必要となる。現在どちらの技術も開発中だと言う。
「宇宙の経済を支える燃料として水を活用するには、一度に大量の水を採掘できる場所に向かうほうがいいでしょう」とメッツガー博士は言う。「つまり、月の南極か北極を探査するほうが効率的だと思います」
実際、すでに世界中で月を目指す動きが活発になっている。
東京に拠点をもつ民間月面探査企業ispaceは、シリーズAで累計103.5億円を調達した。ルクセンブルクと米カリフォルニア州に支社を置き、月までの輸送手段である着陸船と、月面を走行できる小型探査車の開発に取り組んでいる。同社は最初のミッションを2020年と2021年に予定している。
「今回の発見は、ispace含め宇宙産業にとって非常にプラスです。月の水資源への関心が高まりますし、将来のミッションにおける着陸地点の参考になります」と、ファウンダー兼代表取締役の袴田武史は言う。「このデータをベースに近い将来、わたしたちが月面で詳細な探査を行い、氷を見つけたいですね」
さらに、国家レヴェルでも再び月を目標とした動きが活発になりつつある。米国のペンス副大統領は今月23日、NASAは2024年までに月の周回軌道に宇宙ステーションを建設し、アメリカの宇宙飛行士を送り込むという野心的な目標を掲げた。NASAが開発を進める大型ロケット「Space Launch System」と有人宇宙船「Orion」を用いて、アメリカの有人宇宙プログラムを加速させることが目的だ。
同時に、スペースXやボーイングといった民間宇宙企業との連携も強化してくという。火星や小惑星などの深宇宙探査を行うにあたって、月の中継基地は重要な役割を果たすとペンス副大統領は主張している。
月に水の存在が確認されたいま、これらの動きはさらに加速するだろう。まずは水の性質と量を理解することが重要だ。これからも、官民提携による月探査に注目していきたい。
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板