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宇宙

1042とはずがたり:2017/11/04(土) 18:01:54
>>1041
「第1弾の採取分は初期分析の途中ですが、現時点で0.1ミリメートル以上の衝突痕が100個以上見つかっています。この中に微生物や有機物があるか、これから分析を進めるところです」

 ちりの中から微生物や有機物が見つかれば、生命の材料は「宇宙空間を移動できる」ということになる。

「それが証明できれば、地球上の生命は、実は火星で誕生して地球にやってきた可能性もあるし、その逆だってありうる。あるいは他の惑星から飛んできたか。そうなれば、地球外生命に対する考え方はぐっと広がってきます」(山岸教授)

 山岸教授によれば、地球以外の場所で生命誕生の可能性が最も高いのは、火星だと言う。火星には昔、海も大気もあったと考えられており、生物がいたとしてもおかしくないからだ。現在も火星の地下には水がある可能性が高いとされており、NASAを中心に生命探査が進められている最中。山岸教授も火星探査に乗り出そうと計画を練っている。

「2020年後半には実現させたい。具体的には、探査機を使って火星の表面を5センチ程度掘り、土を採取して成分を調べたいと考えています。もし微生物や有機物が見つかって、遺伝子やDNAまで解析できれば、ひょっとすると地球と火星とを結ぶ生命の証拠も見つかるかもしれません」

 山岸教授は、原始的な生物を含む地球外生命は「あと30年以内に見つかるかもしれない」とし、NASA本部も「1世代以内の年月で見つかるだろう」と公言している。つまり、地球外生命はいつ見つかってもおかしくない状況まで、科学は進んだのだ。その先の、文明を持つような知的生命との遭遇も夢ではない。

 その証拠に最近、“宇宙人との接触”についての国際ルールをめぐる議論が活発化している。宇宙に関連した学者から構成される、国連承認の団体「国際宇宙航行アカデミー」は、89年に「地球外知的生命からの信号の発見に関する議定書」を採択。前述のような電波望遠鏡を使った、地球外知的生命探し(SETI)が成功した場合に関係者が取るべき行動について書かれている。

 要点は、次の四つだ。知的生命からと思われる信号をキャッチした場合、1.発見者は自身で間違いがないか徹底的に調査、確認すること、2.確定するまでは公表を避けること、3.確定したらその情報を隠蔽しないこと、4.勝手に知的生命に返事をしないこと。

「“Xデー”に備え、議定書に基づき行動をシミュレーションすべきです」

 日本において唯一SETIに取り組む鳴沢真也博士(兵庫県立大学 自然・環境科学研究所)はこう話す。

 実は昨年8月、鳴沢博士をはじめ、世界でSETIに携わる研究者らの間で、ひと騒動があった。ロシアの電波望遠鏡が自然界では存在しえないような強い電波を捉えたことを受け、第一報を受けた科学者が、鳴沢博士を含む関係者42人に対し、詳細な情報を添えたメールを送付した。ところがメールを受け取った一人からマスコミに情報が漏れ、「宇宙人からメッセージが来た」と各国でニュースになり、ちょっとした混乱を招いてしまったのだ。アメリカで再検証がされた結果、結局は「地球外知的生命からの信号ではない」と判断され、事態は収拾を迎えた。

「この騒動を機に、関係者の間では、近い将来起こりうるだろう地球外知的生命の発見に対し、改めて議定書に沿った行動が必要だと確認されました。ネット社会の今、情報公開においては一部、見直しが必要だという動きから、改定案もできています」(鳴沢博士)

 ただし、議定書はあくまでガイドラインとして存在するもので、拘束力はない。欧米が中心となって作成されたものであり、それ以外の国で議定書の存在を把握しているのか、把握していても信号を受けた時に議定書に基づき行動するかも不透明なのが実情だ。…

(本誌・松岡かすみ)

※週刊朝日 2017年10月27日号


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