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近現代史綜合スレ

951名無しさん:2016/11/06(日) 12:48:01
>>950

中国、韓国、北朝鮮でも…

むろん、アイドルと政治の関係には警戒が必要である。というのも、東アジアにおいてこの両者は急速に結びつきつつあるからだ。

北朝鮮では、金正恩第一書記(当時)の肝いりで、2013年にガールズグループ「モランボン楽団」が結成された。彼女たちは、固くなりがちなプロパガンダ曲を現代風にアレンジし、国内外で大きな反響を巻き起こした。

中国でも、2015年に事実上の官製アイドルグループである「56輪の花」(フラワーズ56)が結成され、「中国の夢はもっとも美しい」などの愛国歌を様々なイベントで披露している。「中国の夢」は、習近平国家主席が唱えるスローガンのひとつである。

また、SNH48は、2016年10月の国慶節(建国記念日)を前に、「私と私の祖国」という愛国歌を現代風にアレンジしたMVを発表した。「私と私の祖国は片時も離れられない」という内容だ。

ちなみにSNH48は、秋元康のプロデュースで2012年上海に誕生したアイドルグループだが、2016年6月にAKB48グループを離れて独立し活動している。

そのほか、韓国ではK-POPのアイドルによる慰問公演が行われ、兵役のイメージアップのため、K-POP風の軍歌(「自分を超える」)も作られている。台湾でもかつてはアイドルの慰問公演が行われていたようである。

政治とアイドルの関係には警戒せよ

由来、プロパガンダは最新の娯楽を取り込もうとする。楽しくなければ、民衆を引きつけることができず、効果をあげられないからだ。

筆者はこうした動きをかつて「楽しいプロパガンダ」と名付けた。昨今のアイドルブームに鑑み、為政者がアイドルを取り込もうとしてもそれほどふしぎではない。

幸いに、日本は以上の国々ほど露骨にアイドルが政治利用されているわけではない。慰問の例もなくはないが、多くは自衛隊の募集ポスターやCMに使われている程度だ。

だが、押田信子が『兵士のアイドル』(2016年)で明らかにしたように、アジア太平洋戦争下の日本ではアイドルが戦争動員に利用されたことがある。アイドルは、慰問公演や慰問雑誌などを通じて、兵士のメンタルケアに使われたのである。

それゆえ、現代日本で政治とアイドルが再び結びつく可能性はゼロではない。まして巨大なアイドルグループを率いる秋元康は、安倍政権ときわめて近しい。今回のコスチューム騒動は「認識不足」にすぎないと思われるが、今後はどうかはわからない。継続してウォッチしておく必要がある。

コスチュームが本物の軍服や制服となったとき、歌詞が「同調圧力」を肯定するようになったとき、あるいは国策イベントに動員されるようになったとき──。もっと明白なサインはいくらでもある。

今回のコスチューム騒動を通じて、政治とアイドルの関係にもっと注目が集まれば、もっけの幸いである。


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