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食品産業総合スレッド

1718とはずがたり:2016/07/17(日) 13:11:00
>>1717-1718
 パッケージの表示も工夫した。原料となる野菜の98%は国産。最初は「国産」とだけ表示していたが、2006年6月からは産地表示を都道府県に切り替えた。輸入素材があれば、その国を記す。

 「表示義務はないのですが、産地を表示することで安心してお求めいただきたいと考えました。『10品目のサラダ』なら、10品目全部の産地を印字するのでスペースをとりますが(笑)」(サラダクラブ商品部広報・広告宣伝チーム 杉本紀子さん)

 こうした地道な工夫でパッケージサラダは少しずつ広がって行った。

 もちろん、1人で住む「単独世帯」や、夫婦共働き世帯がこの時期、右肩上がりで増加したことも幸いした。パッケージサラダを使って、夕食の準備を「時短」したい人々が増えていったのである。例えば、厚生労働省の国民生活基礎調査によると、サラダクラブ設立の99年に、単独世帯は1058万5000世帯だったが、14年には1366万2000世帯に増えた。さらに、総務省の労働力調査などによると、夫婦共働き世帯は99年の929万世帯から14年には1077万世帯に増えている。

天候不順が追い風に

 2012、13年は天候不順で野菜の価格が高騰した時期だ。当時の読売新聞をめくってみると、「野菜高騰」の記事がいくつも見つかる。例えば12年2月9日付の読売新聞中部版では、「このままだと、冷凍野菜やカット野菜に切り替えないといけない」という45歳の主婦のコメントがある。

 コメントにあるとおり、12〜13年の野菜高騰のなかで、パッケージサラダの売上が急伸する。「これまでパッケージサラダを手にとったこともなかった方が購入し始めるようになりました。一度試してみた方がその後リピーターになったと思われます」(キユーピー広報部 岸田香奈子さん)

 12年(11月期、以下同じ)のサラダクラブの売上高は11年に比べて約38億8000万円増加し、13年は12年に比べて約34億4000万円増となった。前年度比の増加幅で、この2年間が過去1、2位だ。天候不順が、パッケージサラダの普及を強力に後押しした。

 ただし、この時期、天候不順のため契約農家などからの出荷が細った。スーパー側に約束していた納入量を確保するために、サラダクラブでは、価格の高い野菜を買い付けた。それを「定価」で売らなければならず、売上高は急伸しても利益的には大変だったようだ。

日産70万〜75万個

 1999年の創業当時は、東京都府中市の中河原工場だけでパッケージサラダを作っていたが、翌2000年には茨城県五霞町と、兵庫県伊丹市に工場を設立。その後も、直営工場を建てたり、委託生産拠点を整備したりして、全国展開を図ってゆく。現在、直営工場6、委託生産拠点11があり、北海道から沖縄までカバーしている。

 最初はカットレタス、千切りキャベツ、大根サラダなど定番の5種類だけだったが、10種類の野菜を使った「10品目のサラダ」やほうれん草を使ったサラダ、あるいはシーザーサラダ、和風サラダなど徐々に品数も増やしてきた。季節ごとに旬の野菜を使ったサラダも発売した。今の時期だと、「玉ねぎサラダ」「たっぷりコーンのカラフルサラダ」などがそれだ。金額は高いものでも税抜きで300円以内にとどめている。

 パッケージサラダが普及するにしたがって、参入企業も増えた。すでにローソンやセブン-イレブンなど大手コンビニも、プライベートブランドでパッケージサラダを販売している。サラダクラブが先導してきた国内パッケージサラダの市場は、2015年には1236億円に成長した。同社の全国シェアは約25%、国内最大手だという。

 「全国17拠点で、一日に70万個から75万個のパッケージサラダを製造・出荷しています」(日置さん)

 ただし、競争も激化している。今年3月から新ラインアップとして「こだわり野菜シリーズ」を打ち出した。青汁として飲まれるケールを取り入れた「ケールサラダ」をナチュラルローソンなどにおろしている。より魅力的なサラダを開発して、競争に勝ち抜きたい考えだ。

2016年07月13日 05時20分


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