したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |

化学・薬品産業総合スレッド

829荷主研究者:2011/03/25(金) 00:15:02

http://www.sankeibiz.jp/business/news/110321/bsc1103210502001-n1.htm
2011.3.21 05:00 Fuji Sankei Business i.
エチレン生産減、産業に影 石化製品、供給滞る恐れ

震災前の茨城・鹿島地区の石油化学コンビナート。三菱化学のエチレン生産は現在、停止している

 東日本大震災で鹿島(茨城県)、千葉、川崎の石油化学コンビナート内のエチレン生産設備4基が操業を停止し、さまざまな石油化学製品の供給に影響が波及する懸念が高まっている。計15基ある国内の生産能力は4分の3に低下。さらに、稼働中の設備が法的義務のある定期修理を迎えると、供給能力が一段と低下して混乱を生じかねない。エチレンを基に中間製品や最終製品を生産する化学メーカーは、西日本に持つ拠点からの製品供給や別ルートでの原料調達の検討に乗り出した。

 ◆「4分の1止まった」

 エチレンはプラスチックや洗剤原料、合成繊維、タイヤ、塗料、医薬、肥料などさまざまな石化製品の基礎原料。操業停止が長引けば、これらの製品の供給に支障が出る恐れがある。

 震災で操業が止まったのは三菱化学の鹿島事業所(茨城県神栖市)、丸善石油化学の千葉工場(千葉県市原市)、JX日鉱日石エネルギーの川崎製造所(川崎市川崎区)の計4基。

 石油化学工業協会の高橋恭平会長(昭和電工会長)は17日の記者会見で、2009年末段階で730万トン弱ある国内の年間生産能力のうち「4分の1が止まった」と明らかにした。

 JXの川崎製造所は近く再稼働できる見込みだが、約83万トンと国内最大の年産能力を持つ三菱化学の鹿島事業所は、液状化現象や地盤沈下なども重なり、復旧の見通しは立っていない。

 さらに、三菱化学では水島事業所(岡山県倉敷市)のエチレン生産設備が5月に定期修理入りを予定している。「安全性を基本とし、定期修理の延期も含めた超法規的な措置をお願いせざるを得ない事態もあり得る」(小林喜光社長)といい、石化協も緊急措置として定期修理の猶予を政府に要請する考えだ。

 石化コンビナートでは、原油を蒸留して石油化学原料のナフサ(粗製ガソリン)を取り出し、エチレン生産設備でエチレンやプロピレンなどの基礎原料に分解。コンビナート内に工場を構える化学メーカーなどは配管を通じて原料を調達し、ポリエチレンやポリプロピレンなどに加工する。

 このため、エチレンの調達に支障が出れば影響が避けられない化学メーカーも、対応に追われている。カネカは、塩化ビニール樹脂などを生産する鹿島工場(神栖市)が震災で操業を停止したこともあり、主力工場の高砂工業所(兵庫県高砂市)から製品を供給する態勢への切り替えも視野に入れる。

 タイヤや自動車部品向けの合成ゴムを生産するJSRの千葉工場(市原市)は稼働に支障はなく、原料も当面は在庫分で賄える見通しという。ただ、新たな原料調達については「他ルートからの仕入れも含めて検討したい」としている。

 震災で操業停止を余儀なくされた宇部興産の千葉石油化学工場(市原市)は、国内では同社唯一の合成ゴム生産拠点。「しばらくは在庫製品で対応できそうだが、中国やタイの拠点で生産した製品を顧客企業に供給する必要が出てくるかもしれない」(同社)と、臨機応変の対応で出荷に万全を期す構えだ。

 ◆読みづらい需給

 エチレンの10年の年間生産量は前年比1.5%増の701万8300トンと3年ぶりに700万トン台を回復した。中国を中心としたアジア市場向けに、自動車やデジタル家電用の石化製品の輸出が好調に推移し、「政府の景気刺激策も国内需要を底上げした」(石化協の高橋会長)。

 ただ、震災の影響や東京電力による計画停電で、石化製品を原材料に使う自動車や電機メーカーなどの生産が落ち込んでおり、エチレンの需要停滞につながることも予想される。「さまざまな要素が入り交じり、今後の石化製品の需給動向は読みづらい」(証券アナリスト)という面もあり、産業界への影響が鮮明になるまでには、しばらく時間がかかりそうだ。(森田晶宏)


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板