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化学・薬品産業総合スレッド
799
:
荷主研究者
:2011/02/06(日) 11:18:18
http://www.sankeibiz.jp/business/news/110122/bsc1101220503002-n1.htm
2011.1.22 05:00 Fuji Sankei Business i.
住友化学、中国の物流を強化 石油化学製品の港湾倉庫、相次ぎ設置
サウジアラビアの石化プラント「ペトロ・ラービグ」。住友化学は中国に設ける港湾倉庫をサウジからの製品輸送に役立てる
住友化学は中国事業の強化を目的として、「コンテナハブ」と呼ぶ石油化学製品の港湾倉庫を中国で相次ぎ設ける。すでに4カ所を稼働させており、今年半ばまでにもう3カ所増やす。サウジアラビア国営石油会社とサウジで運営する石化設備「ペトロ・ラービグ」で生産した石化製品の輸送に役立て、顧客の要求に迅速に応えられる物流システムの構築を目指す。
港湾倉庫は、ポリエチレンなどの合成樹脂を陸揚げして貯蔵するために設ける。これまではいったん、シンガポールの倉庫に送ってから運んでいたが、現地に倉庫を設けることでシンガポールを経由せずに輸送することが可能になり、受注してから顧客に届くまでの期間を短縮でき、物流効率化によるコスト削減効果も見込めるという。すでに上海と青島(山東省)、塩田(広東省)、黄埔(同)で稼働を始め、今後は廈門(福建省)と天津、汕頭(広東省)の3カ所にも設ける。
同社はサウジアラビア国営石油会社のサウジ・アラムコと合弁で石油精製・石化設備「ペトロ・ラービグ」を建設し、2009年秋に本格稼働させた。同設備は年産能力が基礎原料のエチレンベースで130万トンと、最大でも70万トン弱の国内設備を大きく上回る。原油を採掘する際に得られる副生ガスを原料に使うため、価格競争力でも日本の設備を大きくしのぐ。住化では国内設備の軸足を高機能品に移し、国内市場向けにほぼ特化させる一方で、経済成長を背景に需要が拡大し、汎用品の比率が高い中国市場に対してはコスト競争力のあるラービグを軸に対応する方針。
中国ではここにきて現地メーカーが相次ぎ新設備を立ち上げており、日本メーカーも三菱化学と三井化学がそれぞれ中国石油化工(シノペック)と組んで合成樹脂や合成ゴムの工場建設を予定するなど、生産の現地化を加速している。このため、住化では港湾倉庫を現地に設けることで市場から遠い不利をカバーし、優位性を確保する考えだ。(井田通人)
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