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化学・薬品産業総合スレッド
584
:
荷主研究者
:2010/02/27(土) 15:50:09
http://www.sankeibiz.jp/business/news/100224/bsc1002240501001-n1.htm
2010.2.24 05:00 Fuji Sankei Business i.
住化 巨額投資を「収穫」 中計発表 12年度48%増収見通し
ttp://tohazugatali.web.fc2.com/industry/bsc1002240501001-p1.jpg
住友化学は23日、2010年度を初年度とする3カ年の中期経営計画を発表した。相次ぎ行った海外事業などへの先行投資の回収を急ぐ一方、巨額投資で悪化した財務基盤を強化する。最終年度の12年度には、連結売上高を09年度見通しに比べ48%増となる2兆4000億円に拡大させつつ、有利子負債は現在とほぼ同じ約1兆円に抑える。日本経団連の新会長に内定した米倉弘昌会長の社長時代から実行してきた積極投資の「収穫期」と位置づけ、経営の足元を固める。
住化はサウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコと昨年秋に稼働させた石油精製・石油化学プラント「ラービグ」に、サウジアラムコと合わせて1兆円を投資。昨年秋には子会社の大日本住友製薬が米製薬会社のセプラコールを2300億円で買収したほか、今年3月には、約500億円をかけ豪州の農薬会社ニューファームの株式20%を取得する予定で、事業拡大に向けた布石を矢継ぎ早に打っている。
中計では、こうした相次ぐ先行投資の早期回収に加え、財務基盤の強化を最重要目標に据えた。ラービグは化学品の基礎原料であるエチレンを安価に大量生産できるのが強みで、すでに中国などへの供給を始めており、10年度には黒字化する見通し。医薬品事業ではセプラコールの営業基盤を活用し、大日本住友製薬が開発を進める統合失調症治療剤「ルラシドン」を近く米国市場に投入する。ルラシドンは、将来的に年間500億円以上の売り上げを期待している。ラービグの収益などで、海外売上高比率は現在の45%から53%に高まる見通しだ。
一方で相次ぐ投資で財務は悪化し、同社の有利子負債は04年度末に比べ、約2倍の1兆円に膨らんだ。ラービグは第2期工事の事業化調査に入っており、実施が決定すればさらに巨額の投資負担がのしかかる。このため生産態勢の最適化や合理化にも取り組む。
ただ、国内市場が低迷し、国際競争が激化する化学業界の現状をふまえ、「グローバルカンパニーとしての経営基盤、事業規模の強化・拡大」(広瀬博社長)も目標の一つに掲げており、必要な投資は怠らない。3カ年で5100億円の設備投資を海外中心に行い、台湾の液晶ディスプレー用偏光フィルム工場などを増強する。
研究開発では、「環境・エネルギー」「ライフサイエンス」「ICT(情報通信技術)」の3分野に経営資源を集中的に投入する。
「最低限の数字」
米倉会長にたすきを渡され、昨年4月に就任した広瀬社長は23日の会見で、中期計画の目標数値についてそう語ったが、収益拡大と財務健全化の両立という、難しいかじ取りが求められることになる。(井田通人)
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