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化学・薬品産業総合スレッド

522荷主研究者:2009/12/14(月) 23:03:06

http://www.sankeibiz.jp/business/news/091209/bsc0912092330023-n1.htm
2009.12.10 05:00 Fuji Sankei Business i.
【次代への一歩】旭化成(3)濾過膜で血液浄化 世界に普及

旭化成クラレメディカルが運営する研修施設「Aスクエア」では、自社の機器を使って血液浄化療法を医師らに教えている=東京都千代田区

 人間の呼吸や血液の流れを忠実に再現したマネキンの患者を前に、医療機器の使用法を説明する旭化成の社員。その脇で、医師や看護婦が説明に耳を傾け、熱心にメモを取っている。

 旭化成の医療機器子会社、旭化成クラレメディカルが2007年7月から東京都千代田区で運営する研修施設「Aスクエア」では、血液浄化療法に関する講義を専門的に行っている。

 血液浄化療法とは、患者の血液をいったん体外に取り出し、病気の原因物質をこし取った後、再び体内に戻す治療法のことをいう。原因物質を取り除く際には、「中空糸」と呼ぶストロー状の細い濾過(ろか)膜を、プラスチック製の筒に何本も束ねて詰めた特殊な装置を使う。この装置を開発・販売しているのが旭化成だ。

 ◆体への悪影響少なく

 血液浄化は、C型肝炎や潰瘍(かいよう)性大腸炎、関節リウマチなど、さまざまな疾患に有効な治療法として注目を集めている。薬に比べ体への悪影響が少なく、安全な治療法とされているにもかかわらず、一定の技術を必要とすることもあり、治療を行う医療機関はまだまだ少ないのが現状だ。

 「そこでまずは治療法への理解を深めてもらいたいと考えた」(吉田安幸・旭化成クラレメディカル社長)

 施設では、血液浄化の基本原理から、疾患に応じた治療法、専用針の刺し方を含む機器の使い方まで、必要なありとあらゆる知識を習得できるよう、カリキュラムを組んでいる。医療従事者の関心は高く、これまでに約800人が訪れたという。

 石油化学製品から住宅まで、幅広い製品を扱う旭化成の中でも、医療機器事業は急速に存在感を増している。血液浄化装置のほかにも、腎臓疾患の透析治療に使う人工腎臓や、医薬品の製造過程で使うウイルス除去フィルターを販売している。

 「医療分野に合わせた縦割りのビジネスではなく、濾過膜の独自技術を使う血液治療という“横軸”で製品を展開しているのが強み」

 吉田社長は事業の特徴をこう語り胸を張る。

 医療機器事業の売上高は600億円弱。それを2015年には2倍近い1000億円まで拡大させるのが当面の目標だ。野心的な目標が、この事業に対する同社の期待の大きさを物語る。

 目標達成にはグローバル展開の加速が欠かせない。医療機器事業の海外売上高比率は45%。人工腎臓は世界第2位のシェアを握り、ウイルス除去フィルターは9割が輸出されている。だが、この数字はまだまだ高まる余地があるという。

 欧米の巨大企業が市場を押さえている医薬品に対し、医療機器は日本メーカーが強く技術的にも優位な分野だ。

 「西洋医学は医薬品の投与が中心のいわば足し算。それに対し、(医療機器が中心の)血液治療は不必要な物を除く引き算」(同)。この引き算の考え方を広めることが事業拡大につながるとみている。特に、血液浄化装置に対する期待は大きい。そもそも血液浄化療法は日本で生まれた治療法で、海外での認知度は日本以上に低い。透析治療が普及している人工腎臓に比べ、売り上げ規模こそ小さいものの、潜在市場は大きいとみている。

 ◆治療の新たな選択肢

 そこで日本と同じく、海外でも研修への支援を市場開拓の足がかりにしようとしている。現地の大学病院などが設けた研修施設に、必要な装置を納め、同時に装置の使用法を説明する指導員を派遣していく。すでに中国の北京とカナダのトロントの病院で支援に乗り出した。10年度にはさらに6カ所を加える考えだ。

 「血液浄化の普及は初期段階。医者と患者に新しい治療の選択肢を提示していく」(同)

 医療従事者、患者と三位一体で、医療機器を駆使した日本発の治療を世界に広めるのが、事業戦略であり、医療機器メーカーとしての願いでもある。(井田通人)


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