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化学・薬品産業総合スレッド

520荷主研究者:2009/12/14(月) 23:00:44

http://www.sankeibiz.jp/business/news/091208/bsc0912080506007-n1.htm
2009.12.8 05:00 Fuji Sankei Business i.
【次代への一歩】旭化成(1)分散型施設で水メジャーに対抗

 旭化成は創業以来、石油化学や繊維などの素材だけでなく、医薬品や住宅といった消費者向けの事業にも手を広げ、企業規模を拡大してきた。技術力を生かし、新事業創造に挑む姿勢は今も健在。次代の経営を支える“主役候補”が続々と生まれている。

 世界の工場と呼ばれる中国。江蘇省蘇州市には、電子産業を中心に多くの日系企業が進出しており工場が密集する。今年3月、同市でプリント基板などを製造するソニーケミカル&インフォメーションデバイスの工場敷地内で、新しい廃水リサイクル設備が稼働した。

 ◆濾過膜シェア世界2位

 設備内部には、直径16センチ、長さ2メートルの筒状をした「中空糸膜モジュール」が約50個並べられている。モジュール内部を廃水が通り抜ける際、特殊な濾過(ろか)膜が不純物を取り除き、きれいな水を生み出す。

 電子部品工場では、薬品を洗い流すため、高品質の水を大量に使う。これまでは廃水を濾過し、川に放流していたが、新設備を追加することで、さらに品質が上がり、再利用できるようになった。

 この設備を手がけたのが旭化成だ。

 濾過膜には繊維の製造技術が応用されており、その技術力に絶対的な自信を持つ。水処理用濾過膜では世界2位となる18%のシェアを握る。

 ソニーケミカルの設備はリサイクル能力が1日1900トン。過去には1日1万トン以上の能力を持つ設備の納入実績もあり、けして大規模とはいえない。だが最重要市場の中国を攻略する上で、きわめて重要な使命を担っている。

 実は、この設備の所有者はソニーケミカルではなく、旭化成。設置後の運用も一切同社が取り仕切っている。その代わり、きれいになった水を工業用水として買ってもらうのだ。

 旭化成の濾過膜は耐久性にも優れている。ただ耐久性が良いことは、濾過膜の交換期間を延ばす。交換需要は減り、ビジネス拡大が難しくなる。そこで継続して収入を確保でき「膜の技術を生かせる新しいビジネスを考えた」(小宮強介・旭化成ケミカルズ取締役)。そこから設備の売り切りではない、成功報酬型サービスが生まれた。

 顧客企業にもサービス導入のメリットはある。廃水をリサイクルする場合、これまでほとんどの工場が必要な設備を購入し、運用も自らしていた。これだと設備償却後のコスト負担が軽くなる半面、水処理に詳しい人材育成に時間がかかる。それなら必要な業務をすべて外部に任せた方が生産に集中できる。もちろん、工業用水の購入量も減らせる。

 ◆水不足で潜在需要

 新興国の経済成長を背景に、天然資源の不足が危惧(きぐ)されるなか、水も例外ではない。特に中国は深刻な水不足に直面しており、リサイクル需要は高まる一方。廃水リサイクルは、定着していない分だけ、潜在市場は大きい。

 水処理分野では、仏スエズなど、水メジャーと呼ばれる欧米の巨大企業が大規模な上下水場を運営し、中国を含め世界的に事業を拡大している。水ビジネスの世界市場は100兆円ともいわれ、これらインフラの建設・運営が大半を占める。これに対し、濾過膜の占める割合は1%程度。旭化成といえども、事業規模は水メジャーに大きく見劣りする。

 しかし、サービス化によって、同社が廃水リサイクル設備の設置数を増やし、一手に管理できれば、水メジャーの施設に匹敵する“小規模分散型”ネットワークとなる。

 これまでにない廃水リサイクル事業を展開することで「水メジャーに挑むパスポートをとる」(同)考えだ。(井田通人)

                   ◇

【会社概要】旭化成

 1931年創業の総合化学メーカー。石油化学や繊維などの素材に限らず、医薬品や住宅など、幅広い事業を手がける。現在は持ち株会社の下、9事業会社を傘下に置く。資本金は1033億8900万円で、社長は蛭田史郎氏。2010年3月期の連結売上高見通しは1兆4370億円。連結従業員数は2万4244人。


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