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化学・薬品産業総合スレッド

478荷主研究者:2009/10/31(土) 18:49:37

http://www.the-miyanichi.co.jp/contents/index.php?itemid=13720&catid=303
2008年11月11日付 宮崎日日新聞
選択と集中 1…世界展開
■最先端の生産基地に

 旭化成最大の生産拠点である延岡・日向地区工場群では、2006年1月に人工腎臓工場を増設して以来、世界市場で最先端を行く工場の新・増設が続く。現在までその数は12工場。ほとんどは操業約70年の歴史を経て撤収した再生繊維・レーヨン工場の跡地を活用する。

 生み出す製品群は人工腎臓のほか、ウイルス除去フィルター、液晶パネル製造部品、LSI関連部品など、いずれも世界市場でトップもしくは2位に立つ戦略商品だ。

 なぜ延岡に最先端工場の立地が続くのか―。グループ内の新規事業立地決定までの流れでその理由が理解できる。

 工場を新・増設する場合、延岡のほか、静岡県富士市、滋賀県守山市などの国内や国外の工場群の中から一つ一つ場所を選んで投資費用を細かく分析。各地区を比較検討した上で最終的に持ち株会社の取締役と事業会社の社長で構成するグループ経営会議で意思決定する。この流れの中で最重視されるのが基礎的な投資部分、いわゆるインフラコストだ。

 社長の蛭田史郎(66)は「延岡には豊富な水、電力資源、質の高い労働力という経営インフラがあるのが強みだ」と説く。グループ発祥以来85年間、創業者の野口遵が獲得した水量豊富な五ケ瀬川水系の水利権、恒富地区にある高さ180メートルの巨大な煙突に象徴される自家発電群、地元で「会社」と言えば旭化成だけを意味する企業城下町としての特性など、工業集積地としての歴史があるがゆえに、延岡が立地点として選択されている、ということになる。

   ■      □

 最先端工場の新規立地が始まった06年以前を見ても旭化成の事業構造はここ20―30年間で劇的に変化した。

 延岡地区の工業製品出荷額に占める製品別割合では、75年に64・7%、85年には48・3%だった繊維は、06年に12・8%にまで低下。逆にLSIなどのエレクトロニクスが85年の1・1%から33・8%へと拡大し、さらに人工腎臓などのメディカル部門とともに成長を続ける。

 背景には、70年代の2度にわたる石油危機によるエネルギー価格の高騰、90年代前半のバブル経済崩壊を経た国内市場の飽和、さらには冷戦構造の終結に伴うグローバル市場の出現など複雑な要因が密接に絡み合う。

 経営環境が激変する中で、旭化成が目指したのが「低コスト体質への変化」と「技術開発による世界展開」だった。これこそが、人的資源の集約が避けられない繊維部門から世界市場で戦える製品製造へと移行する構造転換の本質である。

 売上高の3割をアジアを中心にした海外へ転じ、まったく新しいグローバル企業体に転換した旭化成。生産拠点として選ばれた県北地域もまた変化を迫られつつある。(敬称略)

     ▼

 構造転換によってグローバル企業へと進化した旭化成。世界市場に対応するための事業の選択と集中は、グループ内だけでなく、企業城下町である延岡市などの県北地域や協力企業群にまで波動となって変化をもたらしている。第1部「選択と集中」では、構造転換を果たした旭化成の変化そのものを中心に追う。

【写真】旭化成最大の生産拠点である延岡地区工場群。国内市場の飽和に伴う構造転換で世界最先端の生産基地に生まれ変わった


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