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化学・薬品産業総合スレッド

2115とはずがたり:2018/12/23(日) 09:12:11

94 名前:荷主研究者[] 投稿日:2009/10/31(土) 19:48:14

http://www.the-miyanichi.co.jp/contents/index.php?itemid=18264&catid=346
2009年6月24日付 宮崎日日新聞
メード・イン・延岡7…新技術

■世界視野に製造開始

 基礎化学薬品であるカセイソーダを、旭化成は1933(昭和8)年から延岡で製造している。ベンベルグと並ぶ旭化成の祖業であった再生繊維・レーヨン(2001年撤収)の原料を自給するのが当初の目的だった。しかし、電気分解で化学物質を合成するイオン交換膜技術を確立した昭和40年代、カセイソーダを食塩から製造する装置・電解ソーダ槽そのものを開発する方向へ突き進む。

 「食塩電解の新しい技術をチェックするように」。延岡地区でのソーダ槽製造工場の建設が既に進められていた1973(昭和48)年秋、旭化成中興の祖と呼ばれた社長の宮崎輝は役員会で研究開発担当役員の世古真臣=後に社長=にこう指示した。国内初のイオン交換膜工業化に成功し、日本を代表する化学者でもあった世古に事業の抜本的な見直しを命じたのであった。

 その年の冬には工事をすべて中断。延岡、川崎工場から大学卒の研究者200人を集めてプロジェクトを組み、槽の構造を単純化、電極の形状を変えて高性能化するなどの改良を加えた。

 66(同41)年に入社して以来、自らの発案で研究開発を進めてきた吉田光男(68)は「今から思えば、世古さんは当時から世界で通用するものを作ろうとしていたと思う」と振り返る。現在、世界シェアの約3割を占める事業はこうして75(同50)年4月に製造開始を迎えるのである。

    □    ■

 世界初の工業化に成功したものの、電解ソーダ槽は製造開始直後から世界中の同業他社が次々と市場に参入する。こうした中、カセイソーダ製造に費やすコストの削減が新たな課題に浮上した。

 売り込みから納入契約、完成に至るまでは5年から10年の歳月を要する販売交渉で、顧客である化学メーカーの関心の一つが、生産量に対する消費電力、蒸気の数値だ。

 交渉の初期には最低限の数値である保証値を提示し、試運転で成功すれば契約となる。この数値をいかに下げるかでライバル他社としのぎを削った。

 さらに完成後も顧客はさらなるコストの縮減を要請し、部品の素材や形状の変更、電流の均一化による耐久性の向上などでこたえた。昭和60年代以降、ライバル会社は製品を、世古が完成したタイプに変更して追随するが、2000年以降、旭化成の世界シェアは広がる一方だ。

 電解ソーダ槽の研究開発に携わった吉田は成功の要因を「ただ先駆けただけでなく、欠点を克服し、世界に通用するシステムを打ち出したからだ」とみる。(敬称略)

【写真】ドイツの化学メーカープラントで稼働している電解ソーダ槽。旭化成はこの分野で世界約100カ所に納入するトップブランドになった


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