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化学・薬品産業総合スレッド
1881
:
荷主研究者
:2017/08/06(日) 22:14:31
https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00435810?isReadConfirmed=true
2017/7/14 05:00 日刊工業新聞
挑戦する企業/旭化成(4)再び夢を見る石化
アクリロニトリルで攻勢
韓国のANプラント
【共同運営】
水島地区(岡山県倉敷市)のエチレンプラントが2日、定期修理明けで再稼働した。三菱ケミカルと旭化成が2016年4月から共同運営しており、2基から1基への集約後、初めての大きな共同作業だった。
旭化成上席執行役員石油化学事業本部長の小野善広は「日本メーカーは往々にして止めようとしたが、急に足元の市況が良くなると計画を撤回しがちだ。ただ、2社ともに一切動じずに取り組んだ」と胸を張る。目先の石化市況高に基づく「拙速」との批判など意に介さない。
相手の三菱ケミカル専務執行役員石化部門長の岡本純一も「それぞれ得意分野があり、自分たちにないものを吸収し合っている。(昨夏の)設備トラブル以外は良い運営ができている」と語る。
小野は順調な滑り出しに「ユーティリティー連携など関係を進化させたい」と次の段階へ思いをはせる。
現状はプラントから出てきたエチレンを半分ずつ引き取るだけだが、それぞれの工場で原料需要は異なる。プロピレンなど他の基礎化学品も併産されるため、未活用留分をお互いに融通できればさらなる競争力強化につながりそうだ。
【新たな生産増強】
同じく構造改革が奏功している繊維・樹脂原料のアクリロニトリル(AN)。「大きくもうけられる仕組みを約20年かけて構築してきた」と、旭化成常務執行役員の坂本修一は主力製品の出来を誇る。スイス・イネオスに次ぐ世界2位だ。
足元の需要のけん引役は汎用樹脂のABS向けで、自動車や家電製品などに多く使われる。世界のAN生産能力は年間約700万トンで、需要が同600万トン。今後も年率3%強の成長は見込める。小野は「プラントの新・増設を言っているのは今のところ中国勢だけだ。旭化成としてこの市場でどうするか」と思案する。
当面は水島と韓国で稼働率を上げるとともに、韓国での設備改良による能力増強などで対応する。だが、次の段階として「新たなキャパシティー(生産能力)を持つことを考えたい」と小野は話す。石化は再び夢を見られるのか。(敬称略)
(2017/7/14 05:00)
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