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化学・薬品産業総合スレッド

1779荷主研究者:2016/12/04(日) 20:21:59

http://www.nikkan.co.jp/articles/view/00407064
2016/11/17 05:00 日刊工業新聞
CNT発見から25年-量産法確立・応用製品続々、稼ぐ戦略シフトへ

CNT含有透明導電膜

ミズノが開発したCNT含有ゴルフシャフト

日本ゼオンとNEDOが開発した単層CNT含有の高性能熱輸送シート

 カーボンナノチューブ(CNT)の発見から7日で25周年を迎えた。CNTは日本で発見され、国が実用化に向け、継続的に技術開発を支えてきた。この四半世紀でCNTの物性が明らかになり、量産法が確立し、CNTの応用製品が開発された。だがまだ道半ば。これから産業化のステージに入る。炭素繊維のように日本を代表する材料に育つか注目される。(小寺貴之)

【強度、鉄の20倍】

 理想的なCNTは鉄鋼の20倍の強度で、重さはアルミの半分。銅の1000倍の電流を流せ、熱は銅の5倍以上伝わりやすい。名城大学の飯島澄男終身教授(当時NEC主席研究員)が発見し、1991年の11月7日号の英科学雑誌「ネイチャー」に掲載された。

 飯島教授は「まず半導体回路や薄型ディスプレーなどへの応用研究が盛り上がった」と振り返る。日本の半導体産業が強かった時代と重なる。医療応用も模索されたが、アスベスト問題で研究は停滞。現在は樹脂とCNTの複合材や電子部品材料が有望市場だ。時代の流れに応じてスポンサーを乗り換えながら研究をつないできた。

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は98年から18年間、開発を支援してきた。物性解明から製造技術、用途開発と研究者を支え、15年に日本ゼオンの単層CNT工場が稼働したことで、CNT自体の開発は一段落した。NEDOの古川一夫理事長は「CNTは技術開発戦略から産業戦略にシフトする」と説明する。

【宇宙関連に提案】

 産業技術総合研究所などは耐熱性450度Cの単層CNT含有スーパーエンジニアリングプラスチックを開発。軽さを生かしてアルミからの置き換えを狙う。宇宙関連製品などに提案していく。ミズノはゴルフシャフトのCFRPにCNTを加えることで耐衝撃性を13%向上させた。

 日本ゼオンは樹脂中にCNTを配向させた熱輸送シート(TIM)を開発。CNTに沿って大量の熱が伝わる。サーバーなどのCPU冷却向けに発売する。日本ゼオンの荒川公平特別経営技監は「高性能TIMは380億円市場になる。この過半をとりたい」という。三菱鉛筆はスマートフォンの保護フィルムにCNTを採用。フィルム中のCNTが電界変化の面積を広げるため、タッチを検出しやすくなった。入力用のペン先を細くでき、操作性が向上した。

【機能性生かす】

 宇宙から身近な文具までCNTが浸透しようとしている。だがどの市場が大きく育つかまだわからない。機能性材料はニッチ製品の集まりで、構造材料は生産規模が物を言う。古川理事長は「機能性材料は機能の追加や強化の柔軟性、構造材料はコストを追求しなくてはいけない。信頼性評価や認証とも組み合わせたい」という。

 これまで全方位で用途開発を展開し、芽は出てきた。この応用製品を各市場で勝てる商品に高め、日本が稼ぐ戦略が必要だ。「CNTは半導体のように生産設備を輸出されない。素材のアドバンテージがあるうちに勝てる商品を出していきたい」と力を込める。

(2016/11/17 05:00)


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