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化学・薬品産業総合スレッド

1731とはずがたり:2016/10/16(日) 23:01:45
>>1723-1724

太陽電池で大ヤケド、"名門"トクヤマの失態
社運を懸けた事業で1200億円の減損損失
http://toyokeizai.net/articles/-/103260?utm_source=yahoo&utm_medium=http&utm_campaign=link_back&utm_content=related
渡辺 清治 :東洋経済 記者 2016年02月03日

緊急の業績修正会見で、マレーシア第2期プラントの減損処理について説明する、トクヤマの横田社長
1918年設立、山口県有数の名門老舗企業が窮地に陥っている。苛性ソーダ・塩ビ類やセメント、半導体用シリコンなどを手掛ける大手化学品メーカー、トクヤマのことである。

同社は1月29日に緊急の業績修正会見を開き、2015年度の決算が1030億円の最終赤字になる見通しだと発表した。100年近い歴史の中で最大の赤字額で、2期連続の最終赤字に沈む(前期は653億円の赤字)。財務体質の悪化は著しく、通期決算を発表する4月末までに、資本対策を含む再建策をまとめる。

マレーシアでの巨額投資が裏目

巨額赤字の震源地はマレーシアだ。太陽電池(太陽光発電パネル)用の多結晶シリコン生産に向け、現地に2つの大型プラントを建設したが、事業の前提が根底から崩れて投資回収が困難になった。

そのため、2014年度に第1期プラントを減損(減損処理額は748億円)したのに続き、2015年度はより大規模な第2期プラントについても、ほぼ資産計上額の全額に相当する1234億円の減損処理に追い込まれた。

売上高3000億円規模のトクヤマにとって、マレーシアでの新プラント立ち上げは社運を懸けた一大プロジェクトだった。投資決定したのは2009年。その工事が始まった2011年には、さらに巨大な第2期プラントの建設も発表。投資額は第1期分が800億円、第2期分は1300億円に上った。

トクヤマは半導体用の多結晶シリコンで世界3大メーカーの1社。ただ、半導体用のシリコンは需要自体が頭打ちとなっているうえ、苛性ソーダ、塩ビ、セメントといった、その他の既存事業も内需依存で先細りが避けられない。そうした中で、グローバルで成長可能な新事業として期待を寄せたのが、太陽電池用のシリコンだった。

太陽光発電の世界的な普及により、同用途のシリコン需要は拡大が続いている。太陽電池用は半導体用ほどの高い品質(純度の高さ)が要求されない分、技術参入障壁が低く、競合も多い。だが、電力代などのコストが安いマレーシアで大規模生産すればコスト競争にも勝ち残れると判断、巨額投資に踏み切った。

しかし、この大型投資が会社の屋台骨を揺るがす事態を招く。最大の誤算は、想定以上の市況下落に見舞われたことだ。

プラント建設を決めた当時、太陽電池用シリコンの需給が比較的タイトで、相場は1キログラム当たり60ドル前後だった。が、中国勢などの相次ぐ参入で供給量が急増。2011年後半から市況は急落し始め、第1期プラント完成直前の2012年後半には20ドルを割り込む水準にまで下落した。

この価格では完全な逆ザヤ(製造コストより販売価格が安い状態)で、作れば作るほど赤字が膨らんでしまう。そこでトクヤマは、第1期プラントで生産するシリコンを半導体用に変更。もともと、第1期分はグレードの高い半導体用も生産可能な最先端の析出装置を採用していたため、用途の変更は可能なはずだった。

ところが、海外メーカーから調達したこの析出装置に重大な欠陥があり、高純度の半導体用シリコンの生産ができずに時間だけが経過。結局、2013年2月に完成した第1期プラントはまったく売り上げが立たないまま、2014年度決算でほぼ全額を減損。同年度は600億円を超える最終赤字に転落し、プロジェクトを推進した当時の社長が引責辞任に追い込まれた。

第2期プラントも減損強いられる

トクヤママレーシアが運営する第2期プラント。2014年秋に営業運転を開始したが、市況下落で赤字操業が続いている
新体制で経営の建て直しを進める同社に重くのし掛かったのが、2014年に完成した第2期プラントの存在だった。


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