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化学・薬品産業総合スレッド

1671荷主研究者:2016/06/19(日) 12:21:25
>>1670-1671 続き

生き残りへ集中投資

 こうした中で、重要性を増してきたのが機能商品事業だ。

 「シェールガスと汎用品で戦っていては生き残れない。機能商品を育てないと」。東ソーの山本社長は、自らに言い聞かせるように話す。同社が機能商品として思い描くのは、排ガス触媒素材の「ハイシリカゼオライト」や、歯科材料などに使う「ジルコニア」だ。

 新中期計画では、東ソー以外にも旭化成が電池材料のセパレーター、住友化学が飼料原料のメチオニンや有機エレクトロルミネッセンス(EL)向け部材といった具合に、それぞれが需要拡大の見込める得意商品に経営資源を重点投入する。環境・エネルギーや医薬品を含むヘルスケア、電子材料などの分野を中心に動きが活発化しそうだ。

 投資積み増しの動きも目立つ。三菱ケミカルHDは20年度までの5カ年計画で総額1兆円の設備投資を盛り込んだほか、5000億円のM&A(企業の合併・買収)を含む戦略投資枠を設定。その前の5カ年計画に比べて2600億円多く、多くを炭素繊維や高機能フィルムといった収益性の高い商品に充てる方針だ。三井化学は現行中期計画について、24日に3年間合計の成長投資を230億円増やす方針を明らかにしたほか、需要が逼迫(ひっぱく)し、4月に名古屋工場の増強を決めた紙おむつ用不織布について、追加増強を視野に入れる。

 農薬を含む化学業界では、世界的な大再編が始まっている。昨年末に米大手のデュポンとダウ・ケミカルが経営統合を決めたほか、今年2月には中国化工集団が農薬世界最大手のシンジェンタ(スイス)を買収すると発表。最近も拒否されたとはいえ、医薬・化学大手の独バイエルが種子・農薬大手の米モンサントに買収提案を行ったばかりだ。規模や汎用品の競争力で劣る以上、日本メーカーはこうした巨大企業と競合しない事業構造に転換するしかない。

 機能商品の育成を怠れば、好業績が「つかの間の春」に終わるだけでなく、生き残りすらおぼつかなくなるだけに、楽観ムードはない。(井田通人)

                   ◇

■化学各社の連結営業利益
 (2015年度実績/18年度目標)

 三菱ケミカルHD 2800/3400
 住友化学 1644/2000
 旭化成 1652/1800
 三井化学 709/900
 東ソー 694/850
 宇部興産 414/500

 ※単位・億円、三菱ケミカルHDの目標は20年度


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