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化学・薬品産業総合スレッド

1648荷主研究者:2016/04/24(日) 17:02:06

http://www.kagakukogyonippo.com/headline/2016/03/31-24159.html
2016年03月31日 化学工業日報
【石化中間製品 動向を探る】 酢酸<上>

 中国を中心に供給過剰が続いている酢酸。景気の先行き不透明感などを受けて2015年末から各用途ともに荷動きが鈍っており、市況は下落。当面厳しい水準で推移するとみられる。そうしたなかで大手酢酸メーカーは、誘導品の拡大による自消比率の向上で事業基盤を強化しようとしている。

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 酢酸は、酢酸ビニルモノマー、酢酸エステル、無水酢酸のほか、高純度テレフタル酸(PTA)などの原料として用いられる。メタノールと一酸化炭素から合成するメタノール法や、アセトアルデヒド法で製造される。

 酢酸の世界需要は拡大基調にあり、15年には約1400万トンに達したと推定される。とくに、PTA設備などが立ち上がるインドが成長のけん引役となっている。

*市場の成長率鈍化*

 一方で、供給は中国で設備過剰となっている。00年代後半から中国勢が台頭、10、11年には設備の新設が相次ぎ市況も悪化した。14年夏ごろは中国の設備トラブルや定修が重なり市況は上昇し、15年前半も好調に推移したが、その後は中国景気の減速感や、PTAや酢酸エチル向けなどの需要の低迷で、価格は低水準に推移している。

 世界需要は、アジアを中心に引き続き伸びるとみられる。ただ、00年代後半まで5%強だった伸び率は鈍化し、今後は2―3%の成長で推移すると見込まれる。供給面では17年まで大型プラントの立ち上げ計画は少ないが、供給過剰の構造は解消しておらず、中国メーカーの稼働率は60―70%で推移しているとみられる。

 こうした事業環境のなか、主要各社は誘導品を含めた展開を強めている。

 世界トップメーカーの一つ、セラニーズは、原料メタノールから誘導品までを統合したバリューチェーンと先端的技術を強みに持つ。世界に供給網を整備し、米国、シンガポール、中国、中東などに生産拠点を構える。

 生産の合理化のほか、効率的なユーティリティ関連のインフラづくりなどにも着手。「15年の生産コストは12年に対して17%削減し、その間の累積削減金額は1億5000万ドルを超える」(パット・クアールズ氏)といい、絶えず競争力向上の施策を実行している。

*原料コストも抑制*

 原料メタノールに関しても、15年10月に三井物産との合弁によりテキサス州クリアレイクで年産130万トンプラントが完成。低コストな米国の天然ガスを原料にメタノールを生産し、酢酸の原料コストを抑制できる体制を構築した。

 国内では、ダイセル、三菱ガス化学など4社が共同出資する協同酢酸の1社が製造している。ダイセル姫路製造所網干工場敷地内でメタノール法により製造し、各出資会社に販売している。年産能力は45万トン。

 日本は酢酸の輸入ポジションにあり、内需に対する輸入品の比率が1割強を占めている。ダイセルは、国内に軸足を置き安定供給で内需を確実に取り込んでいく構え。協同酢酸の高稼働を安定的に継続することでコスト削減にもつなげていく。また海外品と比較して、拠点のメリットを生かし物流面での優位性も発揮していく。

(不定期掲載。<下>は4月1日付予定)


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