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化学・薬品産業総合スレッド

1514荷主研究者:2015/08/01(土) 22:03:44

http://www.kagakukogyonippo.com/headline/2015/07/09-20905.html
2015年07月09日 化学工業日報
地域連携 各地で加速

 大規模かつ最新鋭の石油精製―石油化学設備が統合運営されるアジアの石油コンビナートとの国際間競争が厳しさを増すなか、国内で生き残りをかけた地域連携の動きが本格化してきた。岡山県・水島地区では旭化成ケミカルズとJX日鉱日石エネルギー、三菱化学の3社が来春に予定されるエチレンセンター集約後を見据え、原燃料融通の議論を開始した。四日市でも石油元売り大手2社が、大分では昭和電工とJXが連携の動きを深めている。個社単位の競争力向上には限りがある。企業の垣根を越えた連携を模索する動きが相次いでいる。

【水島】*蒸気融通の検討も開始*
 来年3月、旭化成側のナフサクラッカーを停止し、三菱化学設備に集約する水島地区。クラッカー停止にともなう用益や留分バランスの大幅な変化を想定し、旭化成は近隣との連携に乗り出した。

 JXとの水素や燃料ガス融通の協議が緒に就いた。水素は旭化成側ではB地区のシクロヘキサノールの製造などで大量使用し、JXも脱硫工程で不可欠なため目的生産している。「互いに不足するときに融通しあえば大幅なコストメリットが期待できる」(JX幹部)。

 旭化成はJXの常圧蒸留装置(トッパー)などの装置から副生するガス(ライトハイドロカーボン)を譲り受け燃料に使用する考え。定期修理でナフサクラッカーが停止しても、「燃料を受給することで誘導品だけ動かすことも可能となる」(旭化成幹部)。

 一連の融通のため、水島B地区では数億円を投じて両社を結ぶ配管を新設する構想だ。今後詳細を詰め、2017年春の旭化成側の定修後に具体的工事に着手する。

 両社と三菱化学を加えた3社は、石油コンビナート高度統合運営技術研究組合(RING)を通じた原燃料の融通を進めてきた。13年初にはJXの流動接触分解装置(FCC)から出るC4留分をナフサクラッカーに供給し分解原料としての利用を始めている。

 3社は新たに既存設備を利用しての蒸気融通の検討も開始。原燃料の外部購入から、コンビナート内部で発生する余剰燃料でつくった蒸気や電力に切り替えることで、トータルキャッシュアウトを減らして各社で利益を享受する発想だ。

【四日市】*関連製品の物流でも*
 国内の燃料油内需減を受け事業提携に踏み切ったコスモ石油と昭和シェル石油。16年度末にコスモが四日市製油所のトッパー1基を止め、昭シェルが不足分を供給する。

 両社は新たに関連製品の物流でも協業に踏み出した。年内をめどに昭シェルが高松に持つアスファルト物流基地を年内を増強し、コスモと共同利用する計画。四日市の両製油所で製造したアスファルトの高松への共同輸送も実施する。コスモは輸送コストを削減でき、昭シェルは設備稼働率の上昇につながる。両社合わせて年間で1億円弱のコスト削減となる公算で、「石化製品も含めたさらなる製造、物流の合理化も検討している」(コスモ幹部)。

【大分】*残渣油を有効活用へ*
 原燃料や用益の融通の連携を深めているのが昭電とJX。川を挟んで隣接する両社は14本の海底配管で互いを結び、水素や窒素などを融通してきたが、現在は3本が遊休状態にあり、新たなネタ探しを進めてきた。

 連携テーマとして浮上してきたのが昭電のエチレンボトム(分解残渣油)の有効活用。従来は燃料など使い道が限られてきたが、JXの重油のブレンド基材として使えば製品のバリューアップにつながる。すでにJX側で品質確認を始めている。今後もJXが燃料に回していた留分を石化製品の原料に転換するなどの議論を進めるとしている。

   ◇ ◇ ◇

 燃料から原料、原料から製品へと、留分のバリューアップを図るのはどの工場にとっても共通課題。単一工場の取り組みを超えて地域やグループ単位での競争力強化が、アジアのコンビナートと伍していくために不可欠の命題となっている。
(但田洋平)


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