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化学・薬品産業総合スレッド

1141とはずがたり:2013/03/17(日) 19:50:14
>>1140-1141
危機感を募らせた国内最大手の三菱ケミカルホールディングスは、先頭を切って12年、茨城県鹿島地区に持つ2基のエチレン設備のうち1基を14年に停止すると決めた。岡山県水島地区でも、旭化成と同社が持つ設備の1基集約を視野に統合運営を始めている。

鹿島、水島に続く再編の焦点が千葉地区だった。住友、三井、出光、丸善、京葉エチレンの4社・5プラントがひしめき、生産能力は約250万トンにも上る。

田中社長は以前から“千葉大連合”を呼びかけ、10年に出光と共同運営をスタート。しかし住友と丸善がこの構想になかなか同意せず、次の手として京葉エチレンの停止を提案した。生産能力が大きい“寄り合い”工場をなくしてしまえば、各社とも自社工場に手を付けなくて済むからだ。しかし、この提案にも2社は首を縦に振らなかったのである。

丸善は三菱や住友、旭化成、三井のようにさまざまな事業を持つ総合化学企業ではなく、エチレンなど基礎原料に特化した会社。京葉エチレンをつぶせば自社の存続が脅かされかねなかった。

住友も、京葉エチレンを残すことが得策と判断した。同社は国内大手の中でいち早く1980年代から石化の海外シフトを推し進め、千葉での生産能力約40万トンに対し、シンガポールに約109万トン、サウジアラビアに約130万トンもの大型設備を持つまでになった。

だが、先行投資がかさんだ結果、財務は大幅に悪化。有利子負債は1兆円以上に膨れ上がっている。

13年度から始まる新中期経営計画では、海外プロジェクトで実績を出すのと同時に、国内の構造改革を迫られる。老朽化した自社設備を手放し、国内では最も新しく規模も大きい京葉エチレンからの調達に切り替えたほうが合理的という結論に至ったわけだ。

住友の自社設備廃止によって生産過剰に片が付くならば、4社の関係に亀裂が生じるのもやむないかもしれない。しかし現実は厄介なもので、これだけでは過剰状態が解消されない。

「近い将来、千葉はもう一段の設備リストラが必要」というのが業界関係者たちの共通認識である。

しかも住友の海外シフトが進めば、海外工場で作った石化製品を“逆輸入”することも考えられ、そうなれば千葉でのエチレン需要はさらに縮小する。

今回の千葉再編は少し湯を足しただけのもの。再び冷めていく湯に漬かって冷えガエルにならないためには、2陣営体制の中で、もう一段の再編に乗り出さなければならない。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 柳沢里佳)


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