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化学・薬品産業総合スレッド

1135荷主研究者:2013/03/17(日) 12:47:28

http://www.sankeibiz.jp/business/news/130216/bsc1302160801001-n1.htm
2013.2.16 08:22 Fuji Sankei Business i.
シェールガス戦略「対極」鮮明 三菱ケミカルと住友化学が歩む異なる道

ttp://tohazugatali.web.fc2.com/industry/bsc1302160801001-p1.jpg
石油化学製品の製造工程

 米国でシェールガス革命が進む中で、日本の石油化学業界で三菱ケミカルホールディングス(HD)と住友化学の大手2社の戦略の違いが鮮明になってきた。

 三菱ケミカルはシェールガスを活用した世界戦略を描くのに対し、業界2位の住友化学は海外に持つ大規模石化設備を生き残りの主軸とする方針だ。

 世界的な競争激化によって基礎化学原料であるエチレンの国内設備縮小が相次ぐ中で、安価なシェールガスを原料とする石化製品が台頭すれば、国内メーカーのさらなる競争力強化は不可欠。両社の違いの背景は何か。

 海外拠点を活用

 「エチレン設備はシンボル。寂しいセンチメント(感情)はある」。今月1日、千葉工場(千葉県市原市)のエチレン製造設備を2015年9月までに停止すると発表した住友化学の十倉雅和社長は、記者会見でこう打ち明けた。これで同社はエチレンの国内生産から事実上、撤退することになる。

 鉄鋼と並んで日本の高度経済成長を支えたエチレン設備の停止は「過剰設備縮小の必要性は誰もが理解しているが、自社設備は止めたくないのが本音」(業界関係者)と抵抗感が強い。それでも住化が停止を決断せざるを得なかったのは、世界的な供給構造の変化がある。

 中東や中国では大規模なエチレン設備の増強が相次ぎ、特に中東では割安のエタンガスを原料としているため価格競争力が高く、日本メーカーは劣勢に立たされている。これに拍車をかけるのが、米国のシェールガス革命だ。

 米国ではダウ・ケミカルやエクソンモービルが、シェールガス成分である割安のエタンを使ってエチレンを製造する大型設備を計画。2〜3年後には日本の年産能力(約750万トン)に匹敵するほどの設備ができる。

 国内のエチレン設備は割高なナフサ(粗製ガソリン)を主原料とするため、これに太刀打ちできないとの見方が一般的。十倉社長は国内設備の停止について「シェールガスブームがなくても決断した」と否定したが、影響したとみる向きもある。

 住化が今後の生き残り戦略として掲げるのが、高付加価値化とサウジアラビアやシンガポールでエチレンや誘導品を生産する石化工場の活用だ。

 千葉工場をマザー工場と位置づけ、原料は他社と共同出資するエチレン製造会社から調達して収益性の高い高機能素材の生産を継続。サウジでは、国営石油会社サウジ・アラムコと世界最大級の石油精製・石化複合施設の拡張(ラービグ計画)を進める。

 1期工事はすでに09年から稼働を始めており、シンガポール拠点と合わせて原料、誘導品の価格競争力の強化を目指しており、「米国でのエタンを使った事業は今のところ考えていない」(十倉社長)。

 「最大のポイント」

 これに対し国内最大手の三菱ケミカルHDは、傘下の三菱化学が鹿島事業所(茨城県神栖市)のエチレン設備2基のうち1基を14年に停止する計画と、国内設備を縮小する方針は住化と同じだが、小林喜光社長はシェールガスについて「最大のポイント」と明言する。

 具体的には、傘下の三菱レイヨンが世界一のシェアを持つアクリル樹脂原料「メチルメタクリレート」(MMA)の製造設備を米国で建設することを検討している。MMAはプロピレンから作るのが通常だが、同社はエチレンから製造する技術も持っているため「それで勝負する」(小林社長)方針だ。

 三菱ケミカル以外でも、クラレが14年秋以降、シェールガスを使って接着剤などに使われる機能性樹脂「ポバール」の新工場を米国で稼働させる予定だ。

 住化がシェールガスと一線を画すのは「これまでサウジとシンガポールの石化拠点で巨額の海外投資をしてきたため」(業界関係者)との見方が多い。

 特にサウジの総投資額は1期計画で1兆円規模、昨年発表した2期計画も5000億円以上。ただ、この投資の成果が得られるのはこれからで、現時点でシェールガスに大型投資はしにくい、との理由からだ。

 住化の戦略について、野村証券素材チーム・ヘッドの岡嵜茂樹氏は「(エチレンという)汎用品戦略として有効性はある」と、海外の低コスト原料を生かした手法は評価する。

 ただ、シェールガス革命によって石化産業の世界競争が激化することは間違いないことから、岡嵜氏は「中韓台などのメーカーより常に1、2歩先を走る」ことが必要と指摘。

 一層の高付加価値製品の開発と、割安な基礎化学製品を製造する国への進出が競争力維持の鍵となるとしている。(豊田真由美)


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