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化学・薬品産業総合スレッド
1082
:
荷主研究者
:2012/12/31(月) 11:12:52
http://www.kagakukogyonippo.com/headline/2012/11/19-9083.html
2012年11月19日 化学工業日報
monday close up 化学各社 明暗分かれる電材事業
好調スマートフォン/半導体先端材料
凋落の太陽電池/薄型テレビ部材
Libセパレータはフル生産
化学大手が成長分野と位置づけるエレクトロニクス関連材料の売れ行き格差が鮮明になってきた。スマートフォンに搭載される半導体やフラットパネルディスプレイ(FPD)向け部材は高成長が続いている。半面、太陽電池や大型液晶パネル関連部材は世界経済の減速に供給過剰と円高が重なって来年まで低迷が続く見通しである。
※レジストで大型投資も※
高機能化が進むスマートフォンには線幅20ナノメートル台のプロセッサーや、高精細中小型FPDなどの最先端部材が詰め込まれている。最新プロセスの半導体製造用フォトレジストの需要は高い成長が続いており、「下期も液浸レジストは伸びる」(JSR、富士フイルム)。景気低迷下にありながらも、東京応化工業は韓国にレジスト新工場を建設する大型投資を決断した。半導体封止材は汎用品が伸び悩んでいるが、薄型パッケージ向けインターポーザー部材は需要が大きく増えている。住友ベークライトは薄型基板材料「LαZ」の増産投資を矢継ぎ早に行い、売上高250億円を目指す。
※高精細化で強みを発揮※
また、中小型FPDは高精細化が差別化の柱となっており、この分野では日本メーカーが強みを発揮している。斜め延伸位相差フィルムで高シェアを握っているのは日本ゼオンで、福井県敦賀市に新工場を建設するなど増産に拍車をかける。光学フィルム事業は今年度上期が赤字となったが、通期では前年度比3倍の黒字になる見通し。JSRも位相差フィルム用高機能樹脂「アートン」の売上高は上期に前年比70%増と大幅に伸長。タッチパネル向け市場も急速に拡大しており、日立化成工業は層間充填用の「ファインセット」の売上高が「100億円規模になった」という。
このほか、リチウムイオン2次電池(LiB)材料では「セパレーターはフル生産。エコカー向け需要も中国で伸びている」(宇部興産)。
※先行き不透明な新エネ※
こうした成長部材がある一方で、業績の足を引っ張っているのが新エネルギー分野。とくに太陽電池向け材料は政府の導入支援策が始まったにもかかわらず、先行きの見通しは厳しい。大陽日酸はエボニックデグサジャパンとのモノシランガス製造事業から、JX日鉱日石エネルギーは太陽電池用シリコンウエハー事業からそれぞれ撤退を決めた。ポリシリコン大手のトクヤマも社運を賭けたマレーシアプロジェクトを大幅に変更、第1期分は対象市場を半導体向けに転換した。太陽電池製造部材では東海カーボンやリンテックなどが上期に続いて下期も低迷が続くとみている。
LiBでも電気自動車(EV)需要の予想外の低調が響いている。関東電化工業が水島工場の電解質設備の一部減損処理を余儀なくされるなど先行きは不透明だ。
(広木功)
【写真説明】スマートフォンに搭載される高精細の中小型FPD向け部材の需要は堅調だ
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