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化学・薬品産業総合スレッド

1011荷主研究者:2012/08/12(日) 20:53:42

http://www.kagakukogyonippo.com/headline/2012/06/20-7060.html
2012年06月20日 化学工業日報
【連載】石化産業 世界の潮流(2)ナフサクラッカー新設の勝算

原料「ライト化」でニーズ

※鍵握るブタジエン※
 「ブタジエンをいかに確保するかが最も重要だ」。溶液重合スチレンブタジエンゴム(S-SBR)製造設備の新設をシンガポールで進める旭化成の藤原健嗣社長、マレーシアやタイでブタジエンゴム(BR)新増設を計画する宇部興産の竹下道夫社長は、それぞれプロジェクトの検討過程で同じ言葉を口にしている。

 世界の供給量の99%をナフサクラッカーに依存するブタジエン。中東のガスクラッカーや米国で進むシェールガス革命を背景とするライトフィード化のなか、エチレンなどに比べて相対的に供給減少が進むことになる。ブタジエンを主原料とする合成ゴムメーカーなどにとって最大の悩みの1つだ。

 一方、日本の石化メーカーは2重の危機感を募らせている。超円高という逆風が吹くなか、このまま製品を輸出していては競争に負けるだけでなく、ナフサクラッカーの統廃合が進む日本ではそもそも原料確保さえ危うい。そうした懸念が海外投資へと突き動かす。その受け皿になりそうなのが東南アジアのナフサクラッカー計画だ。

※東南アで目白押し※
 ナフサクラッカーに勝算はあるのか。その答の1つはライトフィード化の潮流のなかでの差別化だ。生き残るために多様な誘導品の受け入れに向けて準備を整えようとしている。シンガポールのシェル・ケミカルズ、マレーシアのタイタン・ケミカルズ、マレーシア・ペトロナスのRAPID計画、タイのPTTグループ、インドネシアのチャンドラ・アスリ・ペトロケミカルなどだ。差別化の最大の目玉の1つがC4留分だ。

 「2016年にはアジアで計画される石化製品の供給能力を需要が上回る」。5月のアジア石化会議(APIC)で、ペトロナスのツルキフリーCOO兼川下担当上級副社長はこう宣言した。今後増加する中間層が牽引するアジア市場の拡大に期待は膨らむ。そうしたなか、ペトロナスはこれまでと同じようなガスクラッカーではなく、同社初となるナフサクラッカーの建設を決めた。石油精製と一体化したRAPID計画だ。

※付加価値を高める※
 ガソリン車が主流のマレーシアでは石油精製能力が不足している。しかし、「石油精製だけでは収益確保が難しい」(ツルキフリーCOO)という現実がある。ペトロナスはナフサクラッカーを軸とする石化コンプレックスでプロジェクト全体の付加価値を高め、かつ世界のライトフィード化の流れのなかで差別化を図る戦略だ。「生産する製品の8割以上を(今までマレーシアで生産していない)新しい製品にしたい」。ペトロナスのシャムスル社長兼CEOは昨年5月の計画発表時にこう強調している。

 BASFとスペシャリティケミカルを複数事業化するのは、こうした戦略の一環となる。なかでもBASFが世界トップシェアを占めるポリイソブチレン(PIB)はC4留分が原料。そのほか多様な誘導品を持つ日本の石化メーカーなどとも事業化の検討を続けている。ペトロナスはナフサクラッカーの強みを存分に発揮させようとしている。

【写真説明】ライトフィード化が進むなか、C4留分を生産できるナフサクラッカーの利点が見直されているようだ(シェルのシンガポール拠点の設備)


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