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化学・薬品産業総合スレッド

1010荷主研究者:2012/08/12(日) 20:53:04

http://www.kagakukogyonippo.com/headline/2012/06/19-7040.html
2012年06月19日 化学工業日報
【連載】石化産業 世界の潮流(1)海外で勝負ー日本企業の選択

明確な戦略、強みを最大化

 円高やエネルギーのコスト高など構造問題に翻弄され、縮小均衡ムードが色濃い国内の石油化学産業。しかし、世界に目を転じれば石化は成長産業。中国、東南アジア中東では新増設計画が絶えない。シェールガスの台頭を契機に北米でも石化産業が復権しようとしている。こうした海外の動きは日本企業にどのような影響をもたらすのか。最近の動向に迫った。

※矢継ぎ早に新増設※
 日本で石化部門の営業利益が2010年度、11年度の合計で1000億円を超えた企業が2社ある。三菱ケミカルホールディングスと旭化成ケミカルズだ。旭化成ケミカルズは苦しむ他社を尻目に11年度は445億円の営業利益をたたき出し、営業利益率6・5%を確保した。小林友二社長は「当社の実力は営業利益率7%以上と思っているので不本意。今年度は7%以上を確保したい」と意気込む。

 旭化成ケミカルズの主力事業はアクリロニトリル(AN)と溶液重合スチレン・ブタジエンゴム(SーSBR)。世界シェア1位に迫るANはタイ、韓国で矢継ぎ早の新増設を進め、サウジアラビアの新拠点もサウジ基礎産業公社(SABIC)との合弁交渉が大詰めを迎えている。SーSBRはシンガポールのほか中東、北米などを候補に新増設を検討中で、「今後10年で外販市場成長分のシェア4割確保を目指す」(同)。

 三菱レイヨンも世界シェア1位のメチルメタクリレート(MMA)チェーンのグローバルな拡大戦略を推進中。米ルーサイトからの事業買収によりMMAモノマー製造拠点は日本、韓国、タイ、中国、台湾、シンガポール、米国、英国と8か国に及ぶ。サウジアラビア計画も旭化成ケミカルズのAN同様に合弁計画の合意が秒読み段階だ。

※原料優位性生かす※
 住友化学は5月25日、09年から企業化調査(FS)を進めてきたサウジアラムコとの合弁によるサウジアラビアの「ラービグ第2期」の計画確定作業に入ると発表した。総投資額は70億ドルを想定している。

 同社は日本で唯一、国外でエチレンセンターを実質的に運営している化学企業だ。シンガポールでは82年、97年と2期にわたりナフサクラッカーを建設(写真)。これに続くラービグ計画は最強の競争力を持つ中東の原料をベースに一大石化拠点を構築するもので、まさに石化海外展開の王道を歩んでいる。

 三菱化学もサウジアラビアの石化企業イースタンペトロケミカル(SHARQ)の主要株主として三菱商事とともに名を連ねている。「サウジアラビアの原料はシェールガスよりさらに安い。一段の関係強化も検討する」(石塚博昭社長)。

 原料優位性を生かした展開では、信越化学の子会社で世界最大の塩化ビニル樹脂(PVC)メーカーのシンテックも外せない。金川千尋会長が育て上げた同社は、北米の安価な原料と巨大市場ベースに汎用製品であるPVCで高い収益力を誇っており、2011年度の営業利益は201億円に達する。

 これらから見えてくるのは技術、市場、原料の3大要素のうち、少なくとも2つが揃えば石化製品も世界で戦えるという事実だ。原料から一貫で石化製品全体を生産する企業、あるいは得意製品に資源を集中する企業など方向性はそれぞれだが、各社は戦略を明確に定め強みを最大限に生かすことで世界市場で戦おうとしている。

(了)


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