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繊維スレッド

565とはずがたり:2017/12/13(水) 18:53:08
>>564
度重なる株主交代の背景は?
 一連の経緯について、ウィゴーの担当者は静かに語った。それによると「中澤氏の株式売却はウィゴーの安定成長への一環だった」という。これまで金融機関からの資金調達や店舗の賃貸借契約において中澤氏個人の連帯保証を求められ、中澤氏の負担が過大になっていた。一方、ウィゴーの2017年2月期の増収幅は2.8%にとどまり、これまでの成長カーブに比べると鈍化が明らかだった。中澤氏の後継者問題も含め、今後の安定成長には外部からの経営者招聘が最善だと結論付けたという。
 事業売却の提案に複数の企業が名乗りを挙げたが、ウィゴーの担当者は「最も経営の自由度が高かったオーチャードに株式を売却した」と話す。
 だが、オーチャードが経営に参画すると、事業の方向性でウィゴーとの間に齟齬をきたすようになった。金融機関などステークホルダーも、オーチャード体制による経営と中澤氏が経営から外れることに難色を示した。関係者によると、オーチャードの背景が不透明だったことも影響したようだ。
 新体制になって間もないにもかかわらず、社内からは中澤氏の復帰待望論が高まった。こうした状況から、ウィゴーは再度売却先を選定することになりアラタマと中澤氏が株式を買い戻すかたちで落ち着いたという。
 アラタマはミシン大手のブラザー工業(株)(TSR企業コード:400008408、名古屋市、東証1部)の創業一族である安井家の資産管理会社(ブラザー工業との資本関係はない)。度重なる株主と経営陣の交代に揺れたウィゴーだが、筆頭株主のアラタマが招聘した新社長と、中澤会長の双頭体制でリスタートする。果たして覆水盆に返るのか。中澤氏の力量と真価が問われることになる。

 ウィゴーは近く、取引先などに新株主、新社長就任の報告を兼ねた挨拶状を通知する。一連の経緯についてウィゴーの担当者は「お騒がせした」と率直に詫びた。
 会社の急成長で大きくなった創業者負担を軽減する打開策だったはずのM&Aが混乱を招いた。経営陣や社員、取引先や金融機関など様々な利害関係人が交錯し、思惑通りにいかないこともある。企業と社長は一体という考え方が根強く、その線引きは口で言うほど簡単でない。これが経営者保証ガイドラインの鈍い普及や、事業承継が難しい背景にもなっている。
 「安定的な成長を目指すという基本姿勢は今後も変わらない」とウィゴー側は説明する。混乱の数カ月を経て、新株主と創業者の復帰という折衷に落ち着いたウィゴーはこれから、どう事業の軌跡を描くのか。今後の展開が注目される。
 (東京商工リサーチ発行「TSR情報全国版」2017年12月13日号掲載予定「取材の周辺」を再編集)


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