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繊維スレッド

307とはずがたり:2012/02/08(水) 00:25:43
白シャツで起死回生 熊本の縫製会社
http://www.asahi.com/business/topics/economy/TKY201202060102.html

再建の流れ
ttp://tohazugatali.web.fc2.com/sangyo/TKY201202060093.jpg

 昨年10月、東京・有楽町に改装オープンした百貨店に見慣れないブランドのシャツがならんだ。「HITOYOSHI」。一時は倒産寸前に追い込まれた熊本県人吉市の縫製会社を、役員らが自社株買い(MBO)をして立ち直らせた。「生産者の地位向上」への思いが再建を支えた。

■役員が自社株買い再建

 「阪急メンズ・トーキョー」のドレスシャツ売り場にならんだ「HITOYOSHI」は襟の形、織り柄など10種あるが、色は白だけ。10月15日の開店日に300枚を用意したが、夕方には、欠品が出始めた。

 現在は、売り場販売数の4割を占め、販売実績は計画の3倍にのぼる。好調の理由は、ボタンは高級素材の白蝶貝(しろちょうがい)、縫製は裏側に縫い目が出ない「巻き伏せ本縫い」という、生産へのこだわりと技術だ。

 阪急に直接納め、アパレル特有の複雑な流通過程を省いて9975円(税込み)という価格を実現した。阪急阪神百貨店の小野洋平・紳士用品商品部長は「従来なら2万円相当。多くのお客は商品説明を聞き、ブランドは気にせず、納得して購入される」という。

 「HITOYOSHI」は社名でもある。本社は球磨(くま)焼酎で知られる人吉市の郊外にある。縫製技術の評価は高く、国内外の有名ブランドが生産を委託していた。

 しかし、2009年、多角化に失敗した親会社トミヤアパレルの破綻(はたん)を機に、存亡の危機に陥った。

 「雇用と技術を継承したい」。トミヤの営業企画担当取締役だった吉国武氏(55)、子会社の社長兼工場長の竹長一幸氏(44)がMBOを提唱した。従業員は155人。人口3万5千人の人吉市に100人超の事業所はほとんどない。

 地域再生を掲げる福岡市のドーガン・インベストメンツの「BOLERO(ボレロ)ファンド」が九州の地方銀行などから集めた資金4300万円を出資し、再建が始まった。

■百貨店と直結 価格抑える

 吉国氏は社長就任の直後から、事業計画書を手に仕入れ先を回った。生地屋、型紙屋……。同じものづくりをなりわいとする相手に「いいものを作れば、我々の表現力は消費者に伝わる。何よりも工場、職人の地位を向上させたい」と説いて回った。

 「現場の地位」にこだわったのには訳がある。吉国氏は30年余、シャツの企画に携わってきた。「30年前に280社あったシャツメーカーは今では三十数社。納品先からもっと早く、もっとたくさんと言われ、多くの会社は設備増強したが注文は長く続かなかった」

 再スタート時、従業員は74人まで減らし、生産量も最盛期の半分、年12万枚に落ちた。しかし、技術力を知る取引先は離れなかった。繊維製品の低価格化、生産拠点のアジアシフトが進む中、逆に、高品質、納入期間の短さが強みになった。初年度には営業黒字を計上。昨年末にはファンドから自社株を買い戻し、再建を果たした。

 ただ、それだけでは工場の地位向上とはならない。阪急との取り組みは、初めの一歩だ。シャツに限らず、百貨店に並ぶ衣料品はメーカーの在庫。百貨店は販売と同時に仕入れと売り上げを計上する「消化仕入れ」の仕組みだ。この商慣習では、HITOYOSHIは在庫リスクを負う。

 吉国氏は、この見直しを提案。多段階の流通経路を省き、工場と売り場を直結した。さらに、阪急が在庫をもつように求め、新たな価格帯を導き出した。定番の白色に絞ったのも、売れ残りを避けるためだ。

 今年の生産目標は、本社工場23万枚、ベトナムの提携工場30万枚。売上高は前年比35%増の7億3千万円。従業員も120人まで増やす。

 将来の夢は、HITOYOSHIの独立店の開設。職人が来店客の前で袖丈を直す、前例のない工房一体型の店舗だ。


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