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繊維スレッド

280荷主研究者:2011/02/27(日) 11:53:17

http://www.sankeibiz.jp/business/news/110212/bsc1102120502003-n1.htm
2011.2.12 05:00 Fuji Sankei Business i.
炭素繊維、量産車で躍進 日本勢優位、供給の動き加速

 鉄よりも軽い上に丈夫で「夢の素材」と呼ばれる炭素繊維を使った自動車がスタンダードになる日が近いかもしれない。世界最大手の東レがダイムラーと炭素繊維を使った自動車部品の合弁会社を近く立ち上げ、三菱レイヨンも独BMWへの納入を決めるなど、炭素繊維メーカーの間で量産車への採用を目指す動きが加速しているためだ。日本メーカーが優位に立つ分野だけに、低迷する日本経済のカンフル剤としての期待が高まる。

◆軽量化の解決策

 「重要な課題となっている車体軽量化の解決策になる」。東レの小泉慎一副社長は、1月下旬に開いたダイムラーとの合弁会社設立会見で力説した。

 両社は3月に合弁会社を設立した後、ドイツに工場を建設。炭素繊維と樹脂を組み合わせた「複合材」を加工して自動車部品を製造する計画だ。製造した部品は、まずダイムラーが2012年に発売するメルセデス・ベンツの「SLクラス」に採用。他の自動車メーカーへの供給も視野に入れる。

 自動車向けでは三菱レイヨンも独素材大手のSGLと組み、BMWが15年までに発売する電気自動車(EV)向けに供給する。東レ、三菱レイヨンと“3強”を構成し、世界市場の7割を分け合う帝人も技術開発に本腰を入れている。

 炭素繊維は鉄に比べて強度が10倍あるにもかかわらず、重さは4分の1。自動車の各パーツに採用されれば3割もの軽量化が可能になるとされ、EVやハイブリッド車(HV)に使えばバッテリーの長寿命化にもなる。しかもさびず、耐熱性も高い。地球温暖化を背景に自動車の燃費性能向上が求められる中、車体軽量化を実現できる「炭素繊維自動車」への潜在需要は大きい。炭素繊維メーカーが「バスに乗り遅れるな」とばかりに、自動車メーカーとの連携や技術開発強化を急ぐのは、この新しい成長市場をライバル企業に先んじて取り込みたいと考えているからだ。

 これまで炭素繊維の量産化へのハードルは高かった。複合材を製造するには、アクリル繊維などを炭化させて繊維にした後、樹脂で固めて成型する必要があり、成型に30分以上かかるため大量生産に向かない。さらに、鉄とは「一桁違う」(東レ)とされる原料価格の高さも普及を妨げてきた。こうした事情から現時点で本格採用しているのは、トヨタ自動車の高級スポーツカー「LFA」などごく一部にとどまっている。

 そこに風穴を開けたのが東レだ。昨年秋に工程の見直しや新たな樹脂の開発によって成型時間を5分に短縮する技術を確立し、量産化への道筋をつけた。東レとの合弁に踏み切るダイムラー側には、車体軽量化が急務になっているという事情がある。2012年に欧州で、新車の二酸化炭素(CO2)排出削減を求める新環境規制が始まるからだ。12年に発売される「SLクラス」は、年間数万台規模を売る量販車としては、初の本格採用となる見通しだ。

◆「成型1分」の壁

 炭素繊維の現在の市場規模は3万トン。風力発電の羽根などの一般産業用途が6割、ゴルフシャフトや釣りざおといったスポーツ向けが2割強、残りを航空機向けが占める。炭素繊維の事業規模は東レでも700億円弱にすぎないが、そこに自動車が加われば、収益の大幅アップも夢ではない。東レは「500万円クラスの自動車3000万台に1台あたり10キロの炭素繊維が採用された場合、現在の市場に匹敵する市場が生まれる」と予測する。

 ただ、量産化には成型時間のさらなる短縮が必要だ。鉄と対等に勝負するには「1分の壁」を破らなければならない。「1分の壁」打開に向けて、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)が主体となり、東レや三菱レイヨンが参加して成型時間の短縮に取り組むなど、産官学の連携も強まっている。

 炭素繊維をめぐっては、中国が潜在需要を見越し国を挙げ開発に力を入れている。炭素繊維は原糸の製造に独自のノウハウが要るなど技術的な参入障壁が高く、「日本メーカーの優位は当面は揺るがない」(みずほ証券の高橋弘彦シニアアナリスト)とみられる。しかし、中国も技術力をつけてきているだけに予断を許さない。(井田通人)


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