したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |

繊維スレッド

2荷主研究者:2003/09/24(水) 00:14

2003年3月14日 日経産業新聞 26面
三菱レイヨン 見切り経営 高収益生む 「アクリル帝国」へポリエステル脱却 再編の「風雲児」に

「アクリル帝国」へひた走る−−。中国などからの安価な流入品に四苦八苦する合繊業界の中で、世界を相手に成長軌道を描いている企業がある。三菱レイヨンだ。アクリル事業への特化戦略が功を奏し、連結売上高営業利益率は東レと帝人の二大メーカーをしのぐ。合繊産業の花形といえばポリエステル繊維産業。だが、大手に完全に出遅れた三菱レイヨンは同事業を見切って経営資源を集中し、高収益体質を実現した。

中国・江蘇省南通市。三菱レイヨンは今秋、日本の大手繊維各社の生産基地が集中するこの地域に、外資として初めてアクリル樹脂の成形材料の新工場を稼動させる。皇芳之社長は「アクリル事業でアジア最強の地位を固める一環」とその狙いを説明する。

5年で生産1.8倍

樹脂の女王と呼ばれるアクリル樹脂。その成形材料などは高い透明度などの素材特性が注目を集め始めており、雑貨や家電、液晶ディスプレーの導光板向けなど幅広い分野で需要が拡大している。

三菱レイヨンは経済成長を続ける中国のアクリル樹脂市場では年率10%の伸びが見込めると判断し、新工場には年産4万トンの世界最大規模の設備を導入する計画だ。

海外でのアクリル事業への投資活動はこれにとどまらない。2年後には原料となるメチルメタクリレート(MMA)モノマーの生産拠点を中国に設けるなど、2007年度末までに5つの新規生産プロジェクトを立ち上げる。合計投資額は450億円に達する予定だ。

計画終了時には国内外を合わせたアクリル製品の生産能力は約87万4千トンと、現在に比べ約1.8倍拡大する見通し。

その結果、アクリル製品の原料の分野では世界1位の大手化学品メーカー、英ルーサントグループ(サウサンプトン市)と生産能力でほぼ肩を並べる規模になる。

他の繊維各社が疲弊するなか、三菱レイヨンは水面下で世界最大のアクリルメーカーに生まれ変わる戦略を着々と進めている。

世界のアクリル関連の製造業の中で、三菱レイヨンは原料から成形材料・シート・塗料用樹脂など多品種にわたる加工品の生産を手がける唯一のメーカー。ここに利益を稼ぎ出す仕組みが隠されている。

素材の原料は市況の変動に大きく左右される。原料を外販するだけでなく、自社でも成形材料など様々な製品向けに使う一貫生産体制を敷くことで市場変動リスクを回避する。

もちろん一貫生産のメリットを享受するには、他社に負けない低コストの生産体制を整えておくことが前提になる。同社は樹脂シートの連続生産技術を世界で初めて開発するなど、この分野で最先端の技術を駆使し続ける。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板