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繊維スレッド
17
:
荷主研究者
:2003/12/07(日) 23:56
【クラレ】2002年10月10日 日経産業新聞 16面
クラレ 世界で競う 特殊化学品で飛躍狙う 合繊出遅れ 逆手に活路
アジアを中心に海外勢の厳しい攻勢にさらされている合繊業界の中でクラレの業績が堅調だ。ここ数年、営業利益率でトップクラスを維持。高収益を支えるのは、化学分野を軸に世界規模で競争できる事業の存在だ。クラレの戦略を追った。
「これで米国での事業が一段と飛躍する」−−。10月8日。米国テキサス州パサデナで開かれた現地法人セプトンカンパニー・オブ・アメリカ(セプカ)の工場完成式に出席したクラレ幹部は期待で胸を膨らませた。
生産するには熱可塑性エラストマー。ゴムの様な弾性とプラスチックの成型性を併せ持つ素材だ。塩化ビニール樹脂などの代替品として、使い捨てかみそりの柄やボールペンの滑り止めなど「何に使われているか把握しきれない」(松澤晰クラレ常務)というほど用途は多種多様。
これまで鹿島事業所(茨城県神栖町)で製造していたが、需要拡大をにらみ米に初の拠点を設けた。新工場稼動で年産能力は計3万1千トンと一挙に6割以上増える。日本の工場分だけでクラレは世界の生産能力シェアの25%程度を占め第2位。新工場の稼動でトップの米クレイトンポリマーを追撃する。
熱可塑性エラストマーはクラレが化学メーカーとして舵を切った原点。きっかけは天然ゴム代替イソプレンだった。ポリエステル繊維メーカーとして最後発だった同社は30年前、新事業としてイソプレンに着目。自動車部品として市場拡大すると期待して参入したが、事業化直後に襲った石油ショックで赤字続きに陥る。
イソプレンを重合ポリマーにした熱可塑性エラストマーをようやく事業化したのが1990年。独自技術で開発した素材の需要をねばり強く掘り起こしてきたことが、世界で通用する高付加価値製品に結びついている。
「20年の雌伏」を経てクラレの特殊化学品は1990年代以降、一気に開花する。エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)樹脂「エバール」では米合弁製造会社を1991年に単独出資に切り替え、99年には欧州でも生産を開始した。繊維の加工剤として使うポバール(ポリビニルアルコール)樹脂では91年にシンガポールに拠点を設け、2001年にはスイスメーカーのドイツ工場を買収している。
ビニロンの原料遡及から派生した両事業は現在、いずれも世界シェア(生産能力比較)トップで、2001年度の連結売上高(約3千億円)の3割、営業利益の6割を稼ぐ。2004年までには両事業とも欧州で相次いで増産。グループ全体で生産能力に余裕が生じた分をアジアなど未開拓の地域に振り向け、すそ野の拡大も狙う。
来秋には米国にエバールと熱可塑性エラストマーの共同研究拠点も開設する。「海外は技術力さえあればすぐ認めてもらえる」と和久井康明社長は一段と海外シフトを進める姿勢を強調する。クラレの連結売上高のうち海外は約900億円で約3割。2005年度には全体を4600億円、うち海外を2300億円に引き上げるのが目標。ポリエステル繊維という合繊最大の事業で出遅れたクラレだが、これを逆手に取った経営資源の選択と集中で特殊化学品の世界企業として飛躍を目指す。
合繊大手6社の連結売上高営業利益率の推移(単位:%)
99/3 00/3 01/3 02/3 03/3
クラレ 8.1 6.4 6.4 6.2 7.3
東レ 4.8 3.3 4.8 1.9 2.1
帝人 5.2 4.4 5.7 3.2 3.7
東洋紡 1.6 3.8 5.0 4.3 5.5
三菱レイヨン 6.3 6.0 6.3 6.3 7.3
ユニチカ 1.4 4.3 4.9 3.7 3.7
(注)2003/3は会社側予想
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