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応用栄養学特論

612小説吉田学校読者:2007/02/08(木) 06:46:08
今のインド風カレーとか、海鮮カレーとかより、こっちの方が好きなんだよなあ、俺は。
カレーで親を思い出すという感覚はさすが脚本家、わが意を得たりと言った感じで、カレー故郷を思い起こさせるから日本人はカレー好きなんだろうと、ちょっと思っている。

「サラサラのカレー」 橋田寿賀子さん
http://www.yomiuri.co.jp/gourmet/food/shinagaki/20070205gr09.htm

 子どものころ食卓に出た母親のカレーは「サラサラした黄色いカレー」だった。ジャガイモ、タマネギ、豚肉などをいため、粉末のカレーを入れて煮込んであった。
 「スープのような、素朴なカレー。バターは使わない。でも野菜の甘みがいっぱいで、とてもおいしかったですね」
 母親は料理があまり得意ではなかったというが、子どもの好物のカレーはよく作ってくれた。喜んで食べる姿をうれしそうに見ていた。
 学生時代、演劇に興味を持ち、脚本の世界を目指すように。卒業後は、映画会社の脚本部に勤務した。初めての一人暮らし。自炊もしなければならない。
 「料理の経験はほとんどない。女子大の寮では『ジャガイモの皮もむけないの?』と言われたほど。母のカレーを必死で思い出しながら作りました。最初はカレー粉を入れすぎて、むせたのを覚えています」
 下積み生活に苦労しながら、1959年フリーに。カレー作りの腕も上がった。
 結婚後も、自宅で仕事を続けながら、夫の食事を作った。旬の素材を使った総菜などシンプルな料理が中心。
 「結婚前、カレーに無造作にソースをかける夫を見て、料理にこだわらない、“くみしやすい人”と思っていた。実際は食べ物にはうるさかった。でも、母譲りのサラサラのカレーは気に入ってくれました。ソースはかけませんでしたね」
 母も夫も今はもういない。しかし、食卓の思い出とともに、その姿がよみがえってくる。
 数々のテレビドラマのシナリオを手がけ、脚本家生活は約50年になる。料理などの家事を続け、夫とけんかしたり、夫の親族との人間関係にもまれたりしたのが、ストーリーの幅を広げるのにつながっているという。
 「『あのセリフを言ってくれてすっとした』『あそこまで言ったらダメなのね』などと感じてくれたらうれしいです」
 静岡県熱海市の自宅で脚本の執筆を続ける。自分に課しているノルマは400字原稿用紙で1日10枚。1回の放送に60枚が必要。放送中のドラマは毎週1回1年間。重労働だ。健康のため、午前中はプールに通い、午後の犬の散歩も欠かさない。
 外食や出来合いの料理を買うのが当たり前になった今の家庭の食卓は、やはり気がかりだ。
 「すべてを手作りするのは大変でしょうが、数品でもいい。手料理には、作り手の思いがこもり、それが相手に伝わる。今の時代、質素な材料で工夫しながら料理している主婦が、あまり評価されないのが残念ですね」
 「ママの料理よりファミレスの方がおいしい」という子どもの声も聞いた。「豊かさが、家族関係を貧しくしている面もあります」
 今も自分で作るカレーは母親譲りの、夫が好きだったサラサラしたカレー。素朴な手作り味が、思い出の中で時を超えて家族を結びつけている。(伊藤剛寛)


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