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応用栄養学特論

507小説吉田学校読者:2006/11/25(土) 19:26:57
(続き)
最近、亜流の寿司とか亜流の懐石とかが外国の和食レストランを席巻しており、人によっては「和食の危機」なんてことも言っている。
しかし、日本人の「和食」というのは寿司とか懐石とかの高級なものではなく、定食屋にあるような、山かけとかおしんことかそういうものじゃないだろうか。
そして、私は、「卵かけご飯がある限り、日本は永劫不滅」と思うのである。

 そんな卵かけご飯を看板メニューにした飲食店が兵庫県の北東部に位置する豊岡市但東町にある。山間を抜けていく国道426号を進んでいくと、国道沿いにその店「但熊」があらわれる。名前の由来は店のそばにクマがやって来ることにちなんで付けたのだという。
 15人も入ればいっぱいになってしまうこぢんまりとした店内で、目にとまるのは、かごに入った山積の赤玉の卵。かごには「卵の大きさ色々あります。お好みでどうぞ」と記されている。そう、この店では、卵は食べ放題なのだ。
 養鶏業を営んで30年以上というオーナーの西垣源正さん(56)の鶏卵へのこだわりは「鶏の品種、エサ、飼い方」と、半端ではない。
 養鶏の80〜85%が外国産といわれているが、一貫して国産鶏にこだわりをみせる。エサはトウモロコシや魚粉、米ぬかなど26品目を独自にブレンド。当然、遺伝子組み換え飼料などは使わない。鶏舎は、病気や鳥のストレスを避けるために、通常の飼育量の5分の1から8分の1に押さえ、最良の環境を整えている。
 もうひとつのこだわりがご飯。「こしひかり」同士を交配させ、突然変異によって作り出された「夢ごこち」という品種で、しっとりとした粘り感が特徴という。
 清らかな水と昼夜の寒暖差が大きい土地柄がおいしい米を育てるといわれるが、但東町もその条件を満たしているうえ、鶏糞(けいふん)を使った有機肥料などを使って育成。「有名な魚沼さんのコシヒカリにも負けない味」(西垣さん)という一品だ。
 但熊の卵かけご飯は、丹精込めて作られた卵と、お米のハーモニーによって生み出されるもので、どちらが欠けても成立しない。
 定番の卵かけご飯定食は、白米のご飯に、みそ汁、香の物がセットになって350円。卵は平均は3個程度だが、中には11個という猛者もいるという。
 透明感のあるあでやかな熱々のご飯の上に卵を割ってみる。盛り上がった濃いだいだい色の卵黄。その回りのどろっとした粘りの強い卵白(濃厚卵白)の弾力も今まで食べていた卵とは全く異質のものだった。
 4種類の卵かけご飯用のしょうゆから好みのものを選んで掛け、かき混ぜる。黄金色となったご飯を口に入れると言葉を失う。あとは黙々とほお張るだけだ。
 同店は開店して半年程度だが、土、日曜日は、1時間待ちも珍しくない盛況ぶり。最近はとくに若い客が多いという。なぜ、今、卵かけご飯なのか。
 西垣さんはいう。「核家族化が進んだうえ、お母さん方も忙しくなって、炊きたてのご飯を食卓に出すことが少なくなった。炊きたてご飯に卵という、当店のこだわりが好まれているのでは」
 卵かけご飯が醸しだしているのは、失われつつある温かい家庭だんらんそのものなのかもしれない。
《おしながき》 鶏卵 鶏卵は各種栄養素を豊富に含んでおり、人間が毎日摂取しなければならない必須アミノ酸のバランスが理想的といわれている。赤玉と白玉の違いは産卵する鶏の種類の違いによるもので栄養に違いはほとんどない。日本は、国際的にみて中国、アメリカに次いで世界第3位の卵生産量を誇り、農林水産省の統計によれば、年間約250万トン。平成17年の統計では、1人あたりの年間購入個数は160個となっている。


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