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応用栄養学特論

325小説吉田学校読者(なんたって元文学部):2006/01/14(土) 21:15:01
うっかり途中で送信してしまいました。カレーに生卵についてもう少し言います。
(アレは自由軒だからいいんであって、関東で言えば、たいめいけんのオムライスを猿まねしても意味がない)

昭和前期、れっきとして「関西文壇」というのがありました。そこでの流行作家が三高出身の織田作之助であります。
彼は曽根崎新地の芸者と勘当された若旦那の恋を描いた「夫婦善哉」を書きます。
で、ここで自由軒のインディアンカレーとか、大黒のかやくごはんとか色々出てくるんですが
これを若旦那は「う、美味いもん食いにいこか」と言って、芸者を誘うんですね。
カレー(ましてや生卵入り。「まむしてる」とかわざわざ書いてある)とかかやくごはんとか普段旦那衆が食わせないものを食わされて、芸者は最初辟易します。
つまり「下品な食べ物だが、美味い、しかし値が張るもの」を食べさせる姿を書くことによって若旦那が野暮天(あ、これ関東言葉だね)であることを織田作は描写しているのであります。
(織田作は「野暮天でもいいじゃないか」ということを高らかにこの作品で謳歌しているのでありますが)

で、少し読めば悪口っぽいことを書かれたにもかかわらず、自由軒は「名物」として売り出します。
これが戦後、織田の早逝とともに関西方面で大流行。以後、生卵入りカレーは一流ホテルでも出されるほど関西名物となるわけであります。


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