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応用栄養学特論

1895とはずがたり:2017/11/09(木) 14:06:35
>>1893-1895
すしは私自身も好きなジャンルだ。月に1?2回は都内の高級店で旬のネタを楽しんでいる。このため自分の舌には「おいしいすしなら、ちゃんとわかる」という自負がある。その舌で味わったかっぱ寿司のネタは「悪くはないが驚きはない」というものだった。

一度去った顧客を取り戻すには、なによりも「驚き」が重要だ。高級店で食べるだけでなく、月に1?2回は家族で回転ずしにも行く。最近の一番のお気に入りははま寿司なのだが、それは毎回、ネタに「驚き」があるからだ。

はま寿司には期間限定の「フェアメニュー」と呼ばれる商品がある。今だと四国・九州の活〆ぶりとろ、北海道・三陸産のさんま、広島産のカキフライ、希少なネタであるのどぐろなどが1皿一貫100円?150円で提供されている。これらのメニューが実にうまい。1皿二貫100円の皿よりも割高だが、店に行くたびにその味にうなり、感動する。

■ガラガラの店内をお客はどう思うか
かっぱ寿司にはそれがない。またネタ以外でも「驚き」がない。今回、食べ放題の予約を取るのには結構苦労した。ほとんどの時間帯で満席なのだ。だから今回の食べ放題キャンペーンは大当たりしているのだとばかり思っていた。

ところが予約の時間にお店に行くと店内はガラガラだ。どうやら食べ放題のオペレーションが破綻しないように、テーブルは8席程度、カウンターに十数名の予約が入ったところで予約を締め切っているようだ。そしてこの時間、食べ放題以外の客はほとんど見かけなかった。

これは堅実な会社がやっているという意味では正解なのだが、「顧客に戻ってきてほしい」と願う企業が行うという意味ではマイナスである。ひさしぶりにお店に来てくれた客に、ガラガラのお店の状態を見せて、どうしようというのだろう。

■食べ放題をやるなら全席でやるべき
再来店のキャンペーンであれば、「ひさしぶりにお店に行ってみたら店内は満席で、あまりのにぎわいに驚いた」という状態にならなければ不発である。平日のアイドルタイムに席数を限定した食べ放題では、「イベント効果」は望めない。

やるなら夜のピークタイムに全席でやるべきだ。そのうえ満席でにぎわいがずっと途切れなくても対応できるぐらいのネタを仕入れ、十分な人員をあてがう。それだけやらなければ集客イベントとは言えない。

まじめに商売の品質を戻すのはいい。しかし一度落としてしまった評判を取り戻すための努力は、それとは違うところにポイントがある。そのことに気づくまでかっぱ寿司の復活は遠いように思えるのだが、どうだろうか。

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鈴木 貴博(すずき・たかひろ)
経営コンサルタント。1962年生まれ。東京大学工学部卒業。ボストンコンサルティンググループなどを経て2003年に独立。過去20年にわたり大手人材企業のコンサルティングプロジェクトに従事。人工知能がもたらす「仕事消滅」の問題と関わるようになる。著書に『アマゾンのロングテールは、二度笑う』(講談社)、『戦略思考トレーニング』シリーズ(日本経済新聞出版社)などがある。
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( 経営コンサルタント 鈴木 貴博)


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