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応用栄養学特論

1838とはずがたり:2017/06/12(月) 12:54:00
2016.11.13
高井尚之が読み解く“人気商品”の舞台裏
千円超で「安くない」コメダ、異常な心地良さの謎…店員が客に勝ってしまうスタバと真逆戦略
http://biz-journal.jp/2016/11/post_17166.html
文=高井尚之/経済ジャーナリスト・経営コンサルタント

 コメダ珈琲店の店舗数が700店を超えた。首位のスターバックスコーヒー(1198店/2016年6月末現在)、2位のドトールコーヒーショップ(1109店/同年8月末現在)との差は大きいが、国内店舗数では3位で、少しずつ差を縮めている。16年中に沖縄県を除く九州全県に出店する予定だ。

 写真でもわかるように、コメダの郊外型店舗の建物は山小屋風だ。競合店が相次いで模倣した外観で、今では珍しい造りではないが、例えば次のような特徴がある。
・階段で上がる店にはしない
・建物の周辺に高くなる樹木は植えない

もともと気軽に来店してもらうための工夫だったが、高齢化社会の現在ではバリアフリーの役割も果たしている。
 また、建物自体も仰ぎ見るような高さではなく、どっしりした造りで、周辺に植える樹木も高くなる種類は取り入れず、適度な高さの樹種を選ぶという。
「たとえば、クルマで来店されたお客さんが窓側の席に座った時、樹木越しに自分のクルマを見ることができます。でも外からは自分が座っているのが見えない。ちょっとした隠れ家感覚が持てるように設計してきました」(店舗開発を統括するコメダ専務の高橋敏夫氏)

 こうした取り組みは、特に都心ではなく地方の郊外型店で真価を発揮する。満員電車に乗って通勤する都心の会社員とは違い、地方では自動車通勤も多い。たとえば工場勤務をしている人なら、スーツ姿ではなくカジュアルな格好でクルマに乗って出勤し、会社に着くと作業服に着替える。そうした人の立ち寄り先として、コメダのような店は使い勝手がいい。つまり「普段使い」への訴求といえよう。

 学生の間で、スタバのアルバイトは人気が高い。決して時給が高いわけではないが制服姿は見た目にも華やかだ。一方、コメダの制服はスタイリッシュとはいえない。だが、これにも理由がある。「お客さんに勝たない」ためだ。

 読み放題の新聞や雑誌を置くのも、スタバやドトールにはないコメダの特徴だ。選別の基準については、「主要な新聞や雑誌を揃えつつ、店舗立地の特性を意識した構成」という。近くに幼稚園や保育園がある店舗では、子ども向けの絵本も揃えている。
 特に地域性が現れるのが、スポーツ新聞だ。今回、筆者が取材した愛知県の店では、中日スポーツが9部も置いてあった。

 こうした新聞を読みながら飲食する座席は、間仕切り席も多い。決して個室にはしないが、座った時には他の席に座る人の視線が気にならず、立った時には間仕切りの高さに圧迫感がないようにしている。店によっては、最近多い1人客向けの簡易な間仕切り席がある。

 また、店のメニューにも「舌をかみそうな商品名」はない。ブレンドコーヒー、アメリカンコーヒー…といった内容だ。フードメニューもミックスサンド…といった、昭和時代に定着した名前のままにしている。こうしたわかりやすさも、年配客や家族客に支持される理由のひとつだ。

 少し引いた視点で、最近の消費者の外食店の使い方を見ると、デフレ時代に戻った感がある。一方、コメダの各店ではドリンクとフードを注文すると、多くのメニューで1000円を超えてしまう。デフレ再来ともいえるご時世に、格安とはいえない価格で店舗数を増やせる理由は何か。最も大きいのは、「地域の社交場としての役割」が評価されているのだろう。

 喫茶店最盛期は1981年で、15万4630店を数えたが、2014年には6万9977店(カフェを含む)まで減った(総務省統計局「経済センサス」調査)。そんな時代にコメダが店舗数を伸ばせるのは、喫茶店への愛着や必要性だろう。総じて日本の消費者は「喫茶店やカフェで思い思いに過ごす」のが好きなのだ。

 近年はコンビニエンスストアも店舗の一角にイートイン席を増やしており、店内で買った100円コーヒーを座席で飲めるが、「くつろぎ」や「居心地」といった視点では厳しい。
 よく知られているように、コメダの本拠地は愛知県名古屋市で、喫茶店を自宅の居間や会社の応接室代わりに使う当地の消費者と向き合ってきた。そうした普段使いに対応する姿勢が外観から店内まで貫かれている。
 ただし、本当の勝負はこれからだ。開業需要が一段落した後も人気が衰えず、コメダが出店した各地域で1日に数百人が訪れる。そしてモーニングや新聞・雑誌を読むのを楽しみに来るお客さんが当たり前になった時こそ、「名古屋型の喫茶文化が定着」となるはずだ。 
(文=高井尚之/経済ジャーナリスト・経営コンサルタント)


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