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応用栄養学特論

1615とはずがたり:2016/05/12(木) 10:21:04
>>1614-1615
◆無知が食文化を殺す

 光明がないわけではない。たとえば兵庫県・丹波の高坂和鶏などは、処理後一ヶ月熟成させても食中毒菌がまったく検出されないという。その秘訣は飼料を含めた飼育環境と、解体時の処理にある。普通の鶏では腸が切れてしまうような作業でも、いい飼料で育てていると腸が破れない。そういう丈夫な鶏を育てたうえで、身肉がカンピロバクターに汚染されないような“抜き”を行う。生で食べられる鶏も、存在はするのだ。

 だが、まだこうした鶏は多くない。先日もふつうのチェーンの居酒屋のお通しで「鳥刺しでーす!」と生の薄造りが供されて、まさしく度肝を抜かれた。

 無知が積み重なれば、当然事故は起きる。その先に待っているのは、規制の強化だ。一部の生産者の苦心惨憺など、無知の一撃でいとも簡単に崩壊する。

 外食が日常のものになり、人の口に戸は立てられなくなった。食文化とは、生産者から食べ手まで、そこに関わるすべての者の調和を積み重ねた先にしか成立しない。自らが扱うものや口にしているものは何か。

「知らなかった」では済まされないこともある。

<文/松浦達也>


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