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Tohazugatali Economic Review
553
:
とはずがたり@転載
:2004/06/01(火) 23:34
当事者の証言 その2 投稿者:名無し 投稿日: 4月15日(木)16時50分35秒 219-122-212-183.eonet.ne.jp
情報発信の中には、紙と電波があります。紙については昭和16(1941)年の統制で
「元売り集中体制」をつくった。日本出版販売(日販)、東京出版販売(現・トーハン)
などは元売り(取次)会社ですが、出版社から各書店へ書物(書籍・雑誌)が流れるまでに、
再販制度によって必ず元売り(取次)を通さなければいけないことにした。
そしてその取次会社は東京都以外では認めない、という制度にしたのです。
これには当時の検閲の問題もありました。当時の文部省には思想局があり、警視庁には
思想警察がありました。府県を越えて流通する本は全て東京都で検閲する。こそこそと
東京都以外で出版されては困るので、全て東京に持ってくるようにしたのです。
そのことが今も厳格に守られて、大阪市で出版した本を橋ひとつ向こうの尼崎市で売る
のにも、必ず一度東京都へ持ってこないと絶対に許さない。一時はそれに反発して
ダイエーが出版社から本を直接買い取るとか、長野県や香川県の本屋さんが元売り業を
試みるといった動きがありましたが、強烈な圧力で潰してしまいました。これが今の
再販(売価格維持)問題で話題になっている点です。
本の場合は東京へ一回運んで、また送り返してもそれほどコストはかかりませんが、
雑誌の場合は締め切りが1日早くなるという問題があり、週刊誌などは東京以外では絶対に
つくれません。
このため、大阪毎日新聞が発行していた経済雑誌の「エコノミスト」も編集局を
昭和34(1959)年に東京へ移しました。PHP研究所は京都の出版社ですが、雑誌に関する
限りは「PHP」本部を除いて編集局を東京へ移しました。
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