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Tohazugatali Economic Review

470とはずがたり(2/2):2004/04/13(火) 21:25

■■文書にセキュリティー

 しかし、それだけではない。デジタルデータの“セキュリティー”を保持できるというのも、PDFのメリットの一つである。企業内の情報漏洩を防止するという目的で、PDF作成ソフトを開発・販売しているのが、クオリティ(東京都千代田区、浦聖治社長)だ。

 同社の「ドキュコムPDFドライバー」(クライアントパソコン用で1万290円)は、デジタル文書のセキュリティーを高めるために、文書の改竄を防ぐためのパスワード設定や電子署名機能、「社外秘」などのロゴや会社名などを“透かし”情報としてPDFに埋め込み機能などを搭載している。

 同社によれば、見積もり書などをエクセルなどの表計算ソフトのデータで顧客に提出する企業が存在するが、その時に、原価計算などの計算式を埋め込んだままで提出することがあるという。当然、その状態では、顧客企業に全ての情報がわかってしまうことになる。顧客企業からライバル企業へ、それらの情報が流出する危険性も存在する。

 同社ではドキュコムを利用したPDFの利用法についてのセミナーを開催しているが、「企業外への機密情報が流出するという事件が相次いでいることもあって、企業のセキュリティーの意識は高まっている」という。実際、セミナー出席者からは「PDFで、こんなセキュリティー対策ができるのか」という驚きの声を聞くこともあるという。

 PDF作成ソフトというわけではないが、フリーのオフィスソフトである「オープンオフィス・オルグ」は最新版で、PDFファイルへの書き出しという機能も搭載している。

■■仕様を公開

 さて先に触れたように、PDFとPDFを作成するためのソフトである「アドビ・アクロバット」(スタンダードで3万6540円、プロフェッショナルで5万7540円)を開発したのは、アドビである。なぜ、アドビ以外の企業がPDF作成ソフトを開発できるのか。それは、アドビがアクロバットの仕様を公開しているからだ。アドビ以外のソフト開発企業は、公開されている仕様をもとに、PDF作成ソフトを開発できるのである。

 なぜ仕様を公開したかというと「PDF市場を拡大するための一つの戦略」とアドビでは説明している。より多くの企業が作成ソフトを開発することで、PDFが多く流通するからである。PDF市場を拡大するためのもう一つの戦略として、PDFを閲覧・印刷するためのアドビ・リーダーを無償で配布していることが挙げられるだろう。ちなみに、リーダーは世界で既に5億本もダウンロードされていると、アドビでは説明している。

■■生き残り図る本家

 公開されている仕様に基づいて作成ソフトを開発すると、アクロバットそのものになってしまうため、アドビ以外の企業は、それぞれ一部分の機能に特化した作成ソフトを開発している。そのため、現在使用されている作成ソフトは、PDFを作成するという目的では同じだが、実際に搭載されている機能には違いが存在する。

 アドビでは、アクロバットで作成したPDFを“純正PDF”と呼んでいるという。純正PDFは、「他社製のソフトで作成されたPDFより、信頼性や安全性が高い」と同社はアクロバットの優位性を説明している。

 ただそうは言っても、作成ソフトが数多く開発されていることに対して、「不安を感じている」としている。そこで同社は生き残りを図るため、PDFに動画を埋め込むなどの機能の差別化を行っている。さらに、中央官庁や地方自治体など電子政府化の動きに対して、PDFを中心にしたシステム構築導入を進めている。


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