ピケティも絶賛する反格差の活動家の書をなぜ本田圭佑が薦めたのか
たしかに、矢部氏の言うように、同書は2011年の出版以来、資本主義の本質と問題点を明らかにした書として、リベラル知識人や経済学者の間で非常に注目されてきた。『21世紀の資本』で知られる経済学者のトマ・ピケティも「『負債論』、愛しています(I Love Debt)」とコメント。また、ベーシックインカムの導入と1日3時間労働の提唱で話題になった『隷属なき道』(ルトガー・ブレグマン著/文藝春秋)にも大きな影響を与えたといわれる。ブレグマンは「数えきれないほど多くの人々が、仕事人生の全てを、自ら無意味と思う仕事に費やしている」という、グレーバーの論を踏まえた論を展開している。