井尻竹次郎とヒロの長男として1935年2月24日に神戸市で生れる。幼少の頃より計算に興味を持ち、6歳よりそろばん塾に通う。高校1年になったとき、ベーカリーを営む父より経理を任される。その仕事に興味を持ち公認会計士への道に進む。奈良商業高等学校を卒業する直前の1952年に、大学の学位学業を持たずに公認会計士一次試験に合格する。その後、同志社短期大学商学部夜間部に学び、1953年に第二次試験に合格する。3年間の実務実習の期間に立命館大学に学び、1956年法学士の学位を得る。同じくこの年21歳で公認会計士の資格要件をすべて満たす。現在でも公認会計士取得の最年少記録を保持する。
大学卒業後、最初は東京の個人会計事務所に、その後プライス・ウォーターハウスで3カ年間の監査実務を実践する。1959年にプライス・ウォーターハウスを離れ、米国ミネソタ大学大学院に学び、1960年に修士号を得る。その後、カーネギーメロン大学に学び1963年に博士号を得る。
スタンフォード大学の教員として1963年から67年まで、助教授(63-65)、準教授(65-67)を務める。1967年に正教授としてカーネギーメロン大学に戻る。1975年に、Robert M. Trueblood Professor of Accounting and Economicsの称号を得る。1987年には、Robert M. Trueblood University Professor of Accounting and Economics に推挙任命される。University Professorship は大学が教員に与える最高位の栄誉である。
会計を専門分野として様々な組織や機関で活躍をしてきた。アメリカ会計学会(AAA)のメンバーとなった1963年以降、同学会の数多くの委員会や役職を歴任した。その中には会長職(1982-83)、副会長職(1974-75)が含まれる。また、企業やNPO法人のコンサルタントを務める。
専門誌への投稿は優に200編を超えている。また、数多くの研究論文や著書を執筆し、その中にはノーベル経済学賞のハーバート・アレクサンダー・サイモン教授との共著(1977)など以下の著書が含まれる。