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Tohazugatali Economic Review
1745
:
とはずがたり
:2016/11/13(日) 18:46:07
>>1744-1745
「とにかく客が働く」フランスのスーパー
お店での買い物も、店側は「お客様は神様」とはこれっぽっちも思っていない。スーパーのレジは、レジ係がかごから商品を出してレジを通し、かごにきれいに入れ直すのが一般的な日本と比べたら、驚くほどのサービスの悪さだ。客はベルトコンベアーのように動く台に、購入したい品物をかごから出して置く。すべて出し終わったら、「次の客」と記された仕切りを台に置く。そして、素早くレジに隣接した袋詰めのスペースに移動する。
レジ係は何をしているかというと、ベルトコンベアーを動かして悠々と品物をスキャンし、袋詰めのスペースへ置くだけだ。なお、スーパーや商店のほとんどは日曜日が休みなので、客は計画的に買い物をするよう心がけている。
2016年の夏に訪れた際にも、午前中にブティックで買い物をしようとしたところ、こんなことがあった。10時過ぎに、「開店は10時」と書かれていたとあるブティックに入ろうとしたところ、ドアに鍵がかかっていて開かないのだ。立ち去ろうとすると、後ろで物音がする。
振り返ると、店員が内側からドアのカギを開けているところ。どうやら、開店は10時で違いないのだが、最初の客が来るまでドアは閉めておく習わしのようだった。早く開店させてしまい、申し訳ない気持ちになる。
別のブティックでは、「開店は10時」と書かれた店のショーウインドー越しに、店員が書類を眺めている姿が見えた。そして、ここもドアに鍵がかかっている。客が来ないうちは、店を閉めて事務的な仕事に集中する。ある意味合理的なやり方だ。日本のデパートが時間ぴったりに開店し、店員がお辞儀をして入店する客を迎える光景とは、実に対照的だ。
商品に目を向けてみると、「新商品」と銘打ったものが少ないことに気づく。たとえば、パン屋さん。フランスのパン屋さんで、新商品と書かれたパンは見たことがないし、どこのパン屋にいっても、品ぞろえはあまり変わらない。
スーパーなどで売っている大量生産のお菓子も、日本に比べると新商品が登場する頻度は少ない。「季節限定」のお菓子も見たことがない。この夏にフランスを旅行した際も、10年以上前の最初のフランス滞在の時によく購入していたお菓子とスーパーの棚で再会した。
しかし、その定番のパンやお菓子こそが美味しいのだ。フランス人がよく食べる棒状のパン「バゲット」は、ほんのり塩味がして飽きがこない味だ。それに、パン自体の味が代わり映えしなくても、たくさんの種類があるジャムやはちみつを塗って食べれば、変化はつけられる。そして、同じバゲットでも、店によって、それぞれ個性がある。
推測するに、定番のパンやお菓子が十分に美味しく、売れ続けるから、次から次へと新しい商品を企画する必要はないということではないだろうか。
働くフランス人は、どこか心に余裕がある
サービスを受ける側としては、日本と比べて驚くほど不便に感じるフランス。しかし、暮らしてみると、案外支障はないものだ。そして、その分働く人の負担は軽く、快適に働けるということ。そのせいか、働くフランス人の表情は明るい。同僚同士で冗談を言い合ったり、店の人が客に冗談を言ったりしていて、心のゆとりを感じる。
フランスから帰国して6年が経ち、便利な日本での暮らしをすっかり満喫している私だが、このところ日常生活で心がけていることがある。クリーニング店に服を預けるときや、商店で品物の取り寄せを頼むとき、「お急ぎですか」と尋ねられたら、「いいえ」と答える。スーパーのレジが長くても、イライラしない。自分が少し我慢するだけで、他の人が気持ちよく働けるのなら、それで良いのだ。
日本の行き届いたサービスは、消費者にとって心地よいが、暮らしていくために必ず必要なものだろうか。働きやすい職場を増やすためには、少しくらい不便でも構わない、という姿勢が必要なのだ。
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