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Tohazugatali Economic Review

1733とはずがたり:2016/10/28(金) 16:10:13
完全雇用で潜在成長率0ってのは非常に恐ろしい話しで成長出来ない=豊かになれないって事である。

2016年 10月 28日 12:24 JST 関連トピックス: トップニュース
コラム:日本政治「安定」の謎=河野龍太郎氏
http://jp.reuters.com/article/column-ryutaro-kono-idJPKCN12Q19E?rpc=135&sp=true
河野龍太郎BNPパリバ証券 経済調査本部長

[東京 27日] - アベノミクス開始以降、日本の平均成長率は年率0.8%にとどまる。2015年以降はわずか0.2%だ。一方、物価動向を見ると、エネルギーを除くコア消費者物価指数(CPI)は15年12月に一時、前年比1.3%まで上昇したものの、今年8月には0.4%まで低下している。安倍政権は2%成長、2%インフレを大々的に掲げていたが、いずれも目標に届いていない。

しかし、安倍首相の支持率は高く、今や先進国では稀と言っていいほどの政治的な安定性を確保している。経済のさえないマクロパフォーマンスと高い政治的な安定性のアンバランスは、海外の人にとって大きな謎である。筆者は先日、ニューヨークを訪問したが、それが投資家からの最も多い質問だった。

今回は、改めて日本経済の潮流を振り返る。そうすることで、安倍首相の高い支持率の背景や日銀が2%インフレの達成を急がなくなった理由が見えてくるからだ。

<完全雇用でも賃金上昇が緩慢な理由>

まず最も重要な点は、低い成長率の下でも、日本では労働需給の改善が続いているということである。その理由はかねて述べている通り、日本の潜在成長率そのものが今やゼロ近傍まで低下していることだ。この結果、わずかなプラスの成長であっても、需給ギャップが改善し、労働需給は逼迫(ひっぱく)する。

現在、失業率は3%程度まで低下しているが、筆者の推計では、日本の構造失業率は3%台半ばであり、14年年初には完全雇用に入っていたと考えられる。今の日本では、働く意思と能力があり、仕事内容を選ばなければ、ほとんどの人が職を見つけることが可能だ。安倍首相の支持率が高いのは当然だろう。

安倍首相も7月の参議院選挙で強調していた通り、現在の有効求人倍率は1990年代初頭のバブル期並みの水準まで上昇している。企業経営者にとって今や最大の問題は、需要不足ではなく、人手不足だ。成長率に触れさえしなければ、アベノミクスのおかげで、需給ギャップ改善が続き、実体経済は好調だと主張できる。

しかし、完全雇用に達しているにもかかわらず、なぜ賃金上昇が緩慢なままなのか。それがニューヨーク滞在中、次に多い質問だった。

これに関しては、いくつか理由がある。1つは、人手不足で正社員の採用が困難になっているため、高齢者や主婦など非正規の採用が増えていることだ。日本の公式な賃金統計はいずれも月給ベースであるが、月間の労働時間が短い労働者が増えているため、集計される月給ベースの平均賃金の伸びに下方圧力がかかりやすい。業界統計で時間給を確認すると、労働需給の逼迫を反映し、13年後半からパート・アルバイトの賃金は上昇率が加速している。

このように指摘すると、労働需給が逼迫すれば、良い人材を集めるため、企業側は好条件を労働者に提示せざるを得ず、その結果、非正規労働の比率は低下するのではないかとの疑問を持つ人は少なくないだろう。数年前までは、筆者もそう思っていた。だが実際には、少子高齢化で人手不足が強まると、短時間しか働くことができない人まで駆り出されることになり、マクロ経済全体で見ると、非正規雇用の比率は増えている。

現実に起こったことは以下のようなことである。12―14年に団塊世代が65歳の引退時期に達した。同時に14年初頭には、日本経済は完全雇用に入った。人手不足によって補充の正社員を見つけることが難しいため、企業は団塊世代に職場に残ることを要請した。すでに60歳になった段階で、嘱託に切り替わっていた人が少なくないが、65歳になった段階では本人の希望もあり労働時間は短縮された。

そのことで発生する労働力不足については、主婦などやはり労働時間の短い雇用によって補われた。この結果、近年、労働者数は増えているものの、総労働投入時間はほとんど増えていない。これは、実質国内総生産(GDP)がほとんど増えていないこととも整合的である。


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